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切削工具の基礎講座

ものづくりに欠かせない「切削工具」。切削工具にはどのような種類があるのか?購入する時に気を付けることは?使い方は? 本連載では、切削工具の正しい知識について、ご紹介していきます。
第1章 切削工具とは?

1-1 切削工具(木材や金属を削るための刃物)

古代より人間は道具を作り、道具を使い、いろいろな「もの」をつくりながら進化してきました。 人間の進化はものづくりの進化といっても過言ではありません。 道具には、農作業で使用する「農具」や狩りで使う「狩猟具」、 魚を捕まえるときに使う「漁具」など使用する目的と用途に応じて様々なものがあります。 そして、「ものづくり」を行うために使用する道具を「工具」といいます。 一般的によく知られている工具には、日曜大工(DIY)などで使用されるノコギリやハンマ、ヤスリ、ドライバなどがあります。 そして、材料を必要な形状に成形するためには材料を削る必要がありますが、材料を削るときに使用する工具を「刃物」といいます。 私たちは日常的に「刃物」を使用しており、料理で使用する包丁やナイフ、文房具であるカッターはその代表例といえます。

私たちが日常生活で使用する包丁やカッターは総称して「刃物」といいますが、 木材や金属を削るために使用する刃物は総称して「切削工具」と呼ばれます。 つまり、木材を削るために使用されるノコギリや鉋(かんな)、鑿(のみ)は「切削工具」の一種です。 「木彫りの熊」や伝統工芸品である「こけし」などは木材を削ってつくられた代表的な製品です。 一方、金属を削るために使用する切削工具には、穴をあけるための「ドリル」、丸棒を削るための「バイト」、広い平面を削るための「正面フライス」、 溝を削るための「エンドミル」などがあります。また、材料を磨くための砥石や研磨材も切削工具の一種です。

料理に使用する包丁には牛刀やペティナイフ、出刃包丁、中華包丁など色々な種類があり、用途や目的によって適宜使い分けますが、同じように、切削工具も適材適所で使い分けなければいけません。 たとえば、一言にドリルやバイトと言ってもその種類は多種多様で、製造メーカも多数です。一般のユーザの方はどれを購入してよいか迷われることも多いと思います。

本稿では、主として木材や金属を削るための「切削工具」について、購入する際の正しい選び方と使い方について解説したいと思います。正しい知識を持つことによって安全に、安心に使うことができます。また、知識は人生を豊かに過ごすための財産でもあります。

なお、木材は人間の手で削ることもありますが、多くの場合、機械を使います。木材や金属を削るために使用する機械を「工作機械」といいます。 木材や金属を削るためには工作機械は必須で、切削工具と工作機械はセットで学ぶことが大切です。

執筆: 芝浦工業大学 デザイン工学部 デザイン工学科 澤 武一 准教授

『切削工具の基礎講座』の目次

第1章 切削工具とは?

第2章 穴あけ加工と穴仕上げ加工

第3章 旋盤用の切削工具

第4章 フライス加工用の切削工具

第5章 研削砥石

第6章 特徴的な切削工具

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