インクカートリッジの種類と特長
メーカー純正品
プリンターのメーカーが製造・販売している新品のインクカートリッジ。メーカーの推奨品です。プリンターの規格に合っているので、もちろんプリンターとの相性は抜群。 品質・仕上がりが良く、写真も日焼け・劣化しにくく印刷物を長期間保存しておくことができます。またメーカーブランドという安心感だけでなく、もしもトラブルが起こっても保障期間内なら無料で修理してもらえるのも特長です。
ただ、その分コストが高く、気軽に使用したい時や頻繁に印刷したい現場には向かないという一面もあります。
- 【メリット】
- 印刷がキレイに仕上がる
- 日焼けや劣化が少ないため印刷物を長期間保存できる
- 保障期間内なら無償修理に対応可能(ユーザーに非がある場合などは有償になることも)
- 交換方法はカートリッジを取り換えるだけなので簡単
- 【デメリット】
- 単価が高く、コストがかかる
互換(汎用)品
プリンターのメーカー以外の企業が製造・販売している新品のインクカートリッジ。「互換インク」「汎用インク」と呼ばれることもあります。純正品と多少構造は異なりますが、プリンターと互換性があり、問題なく使用が可能です。 価格も安く、品質も実は純正品とほとんど変わりません。色味の違いは多少あれども、見た目にほぼ変化なく大幅なコストダウンを実現することができます。
ただ、プリンターとの相性によっては「インクが出ない」「カートリッジを認識しない」といったトラブルが起こることも。またトラブル時でもメーカーの保障は受けられません。
- 【メリット】
- コストパフォーマンスが良い
- 純正品と同等の印刷品質を得られる
- メーカーによってはインクの量が増量することも
- カートリッジの交換も、形が違うこともあるが比較的スムーズ
- 【デメリット】
- プリンターとの相性によっては誤作動を起こす可能性がある
- メーカーの保障は受けられない可能性が高い
- メーカーによって耐光性や耐水性に差がある
- 互換品が作られていないインクカートリッジもある
リサイクル品
使い終わった純正品のインクカートリッジをプリンターのメーカー以外の企業が回収し、洗浄・修理してインクを補充し直したものです。「再利用インク」と呼ばれることもあります。純正品そのものを再利用しているので、プリンターとの相性は良し。 色味の違いは多少ありますが品質も同様で、コストパフォーマンスにも優れています。また、環境保護の観点から見てもゴミが少ないため、地球に優しいと言えるでしょう。
ただ、純正品とは言え再利用ですから、トラブルを起こす可能性もあります。また「欲しい」と思った時になかなか手に入らないことがあるのも難点でしょう。
- 【メリット】
- コストパフォーマンスがまあまあ良い
- エコに貢献できる
- 交換方法が純正品と変わらないので簡単
- 複雑な形状のインクカートリッジでも再利用できる
- 【デメリット】
- 空の状態が長く続くと、残量表示がされないなど不具合を起こしやすい
- トラブルがあった時、メーカーの保障は受けられない
- 使用済みの純正品が必要なので、安定供給が難しいことも
詰め替えタイプ
プリンターのメーカー以外の企業が製造・販売している、詰め替え専用のインクです。シャンプーや洗剤の詰め替えのように、空になった純正品のインクカートリッジにインクを詰め替えます(互換品・リサイクル品には詰め替えできません)。 ひとつのカートリッジを複数回使用することができるので、非常に経済的でエコなのが魅力です。
ただ、純正品は詰め替え用にはできていないので、専用の工具を使って穴を開けてインクを注入する必要があります。コストが安くなる分、手間がかかると言えるでしょう。
- 【メリット】
- コストパフォーマンスが非常に良い
- 地球環境に優しい
- 色味の違いは多少あるが、印刷の品質はあまり変わらない
- 【デメリット】
- 穴を開けてインクを注入するという手間がかかる
- 溢れたりこぼしたりする可能性がある
- 残量が表示されないなど不具合が起こる可能性がある
消耗品であるインクカートリッジですが、種類を変えるだけで大幅にコストを削減することも可能です。コストよりも品質やリスクヘッジを重視する場合は、純正品を選択すると良いでしょう。用途や目的に適したインクカートリッジを選定してください。