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電線・ケーブルの種類と用途

電線・ケーブルとは、銅やアルミニウムなどの金属、近年ではガラスファイバーなどを外装で包み、電気や光信号を導く線のこと。種類が豊富にあり、目的や供給対象の負荷要領などに合わせて適切なものを選定しなくてはなりません。では、電線やケーブルにはどのような種類や用途があるのでしょうか。

電力用ケーブル

電気エネルギーを輸送することを目的とした電線で、電気工作物や電気設備への送電などに使用します。発電所で作られた電気を、消費地の変電所を経て各家庭や工場へと送り、更に電灯や家電製品、機械装置などへ届けることが役目です。

ちなみに発電所から変電所へ電気を送ることを「送電」、変電所で電圧を下げた電気を家庭や工場に配ることを「配電」、更に電灯や機械装置へ電気を導くことを「配線」と言います。

【主に使用される電線・ケーブル】

VVF、VVR、IV、CV、CVTケーブルなど

特にVVFケーブル(ビニル絶縁ビニルシースケーブル)は低圧屋内配線に向いており、電灯やコンセント回路への電力供給用ケーブルなどに使用されます。またCVケーブル(架橋ポリエチレン絶縁ビニルシーケーブル)は使い勝手が良く、構内ケーブルとして幅広く活躍しています。

制御・計装用ケーブル

制御ケーブルとは変電所やプラント内の制御回路に使用するケーブルのことで、計装用ケーブルとは端末機器の信号伝送用に使用するケーブルのことです。強電線ではなく、屋内での配線に限られます。 1.25mm2や2mm2のサイズが使われることが多いようです。

【主に使用される電線・ケーブル】

CVV、CEV、CCV、絶縁電線、低圧用ケーブル、通信ケーブルなど

特にCVV(制御用ビニル絶縁ビニルシースケーブル)は線心数が多様で、用途に合わせてエアコンや計測機器、自動制御配線などに幅広く使用されています。また電源配線には絶縁電線を用いるのが一般的です。

産業機械用ケーブル

主に産業用の電気機器や家電製品の内部配線に使用されるケーブルです。その他通信機器間の配線や、電源コード・延長コードなどにも使用されます。モーターや発電機の口出線、配電盤や制御盤の機器内配線といったその用途から、求められるのは柔軟性や耐熱性・難燃性、耐水性、安全性など高品質なケーブルです。

【主に使用される電線・ケーブル】

キャブタイヤ、ビニル絶縁電線、平型コードなど

特に通電しながら移動することが可能なキャブタイヤは、耐熱性・耐水性共に高く、工場内のクレーンやトンネル工事の掘削機、エレベーターなど様々なシーンで活用されています。

FA用ケーブル

「FA」とは「Factory Automation」の略で、モノ作りにおける工場の自動化のことです。FAケーブルはFAシステム機器間の接続などの、動力供給用や移動屈曲配線及び制御・計装などに使用されます。FAには産業用ロボットが必須であるため、これに使われるFAケーブルは「ロボットケーブル」と呼ばれることも。

【主に使用される電線・ケーブル】

制御・計装用ケーブル、可動用・固定用ケーブルなど

耐屈曲や耐捻回性など、使用する機器によって求められる性能が異なります。そのためFAケーブルには多様なラインナップがあるので、用途に合った製品を見つけることが大切です。

通信ケーブル

音声や画像・映像などのデータを伝送するためのケーブルで、電話回線やインターネット回線、屋内警報回線などに使用されます。音声などのデータを電気信号や光信号に変換し、機器同士の信号を接続させることが役目です。その方法としては、ベースバンド伝送方式や多重伝送方式などが挙げられます。

【主に使用される電線・ケーブル】

電話用・通信用構内ケーブル、同軸ケーブル、光ファイバーなど

電話用ケーブルには、電気信号に変換する市内電話局間の市内ケーブルや中距離都市間の搬送ケーブル、長距離都市間の同軸ケーブルが長年使用されてきましたが、近年は光信号に変換する光ファイバーに移行してきています。 光ファイバーは軽量かつ大容量の情報伝達に向いているため、今後も主要なケーブルになることが予想されるでしょう。

まとめ

基本的には電線が太くなるほど流せる電流が大きくなり、電圧降下も小さくなると覚えておきましょう。また耐火性や耐水性、耐久性など、使用シーンによって求められる性能が異なります。目的に合った電線・ケーブルを使用し、安全に電気を運ぶ環境を整えましょう。

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