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割り箸の種類と選び方

ラーメン店や大衆食堂などの飲食店をはじめ、料亭やホテル、弁当販売店など様々なシーンで活用されている割り箸。日本人にとって身近で馴染み深い道具ですが、意外と豊富な種類があります。形状や材質によってそれぞれ性能やメリットが異なるため、目的に応じて選定しましょう。

割り箸の形状の種類

日本では聖徳太子の時代から箸が使われていますが、割り箸の文化が広がったのは江戸時代だとされています。長い歴史の中で、様々な割り箸の種類が生み出されてきました。形状によってそれぞれ特長が異なるため、選定時の判断材料にしましょう。

元禄(げんろく)

現在最も多く流通している一般的な割り箸です。明治20年頃に奈良県吉野郡下市町で開発されたもので、1本ずつ四方の角が落とされています。2つの八角形が並んでいるような断面図が元禄模様に見えることから名付けられました。割目の端まで溝があるため割りやすく、また最も安価であるため、気軽に使用されています。

  • 主な用途…一般飲食店
  • 主な材質…アスペン、白樺

天削(てんそげ)

天と呼ばれる持ち手側の角を斜めに削ぎ落とすことで、木目の美しさを強調した割り箸です。大正5年に奈良県吉野郡下市町で開発されました。箸の先端は丸く加工されることが多くなっています。

見た目が美しいため、高級料亭や家庭でのおもてなし用として使用されています。

  • 主な用途…料亭・おもてなし用
  • 主な材質…エゾ松、竹、杉

小判(こばん)

箸の角・面を削ることで、断面図がまるで小判のように見えることから名付けられました。開発されたのは明治10年の奈良県吉野郡下市町で、最も古い割り箸の形状として知られています。

2本の端の間に溝はありませんが、丸みを帯びているため使いやすく、汎用性の高い割り箸です。

  • 主な用途…お弁当・一般飲食店
  • 主な材質…アスペン、白樺

利休(利久)(りきゅう)

中間が太く、両端にいくにつれて細くなっているのが特徴です。丸みがあるため持ちやすく食べやすい割り箸で、素材によっては高級品となります。

室町時代の茶人・千利休が考案したという箸を元に作られました。「利」を「休める」という字を使わないよう、「利久」と記載されることもあります。

  • 主な用途…懐石料理・おもてなし用
  • 主な材質…エゾ松、竹

竹割箸(たけわりばし)

太めで割りやすいタイプの割り箸です。もともとは熊本県南部・鹿児島県北部の竹林を使って開発されたものですが、現在では中国に主な産地が移っています。

強度が高く「油を吸わない」という特長があるため、油ものを扱った飲食店で人気があります。

  • 主な用途…揚げ物・鍋物・中華料理
  • 主な材質…竹

祝箸(いわいばし)

両端が細く中間が太くなっており、断面図は全て丸いため「丸箸」とも呼ばれます。中間部分の膨らみが俵を示す、縁起が良い割り箸です。箸袋に入れて使用します。

両端の細さは神様と人が食を共にする「神人共食」を示すもので、主にお祝い事に用います。

  • 主な用途…神事、正月、祝儀
  • 主な材質…柳、アスペン

割り箸の素材の種類

割り箸の材料は木材です。その木材の種類によって、強度や美しさ、コストが変わってきます。素材ごとの特長を把握し、選定時のポイントとしましょう。

アスペン

白楊という和名を持つ、カナダ原産の針葉樹です。柔らかくて軽く、また色が大変白いという特長があり、割り箸以外にもティッシュペーパーなどに使用されています。

何より安価な点が大きなメリット。使い心地も良く、広く使われる一般的な素材です。

白樺

主な産地は中国やカナダ。樹液が多いため建築資材としてはあまり適していませんが、割り箸の主要素材として有効活用されている材木です。

アスペンと並んで安価であり、粘り強くコシのある木質です。

エゾ松

木目が真っ直ぐなため、縦に割りやすく強度が高いという特長があります。

肌目が細かく高級感があるのに、建築資材の端材を利用しているため比較的リーズナブルな点も魅力です。

パキッとキレイに割れる、油を弾く、などの特長があります。そのため天ぷらやウナギ、中華料理などに最適。耐久性が高い点も魅力です。

燻すことで防虫・防カビ効果を付与した炭化した竹の割り箸もあります。

木目がきめ細かくて美しく、また木の芳香も楽しめる素材です。強度も高く、割裂性もありキレイに割ることができます。国内では奈良県の吉野杉が代表的な材木です。

価格は高いですが、高級感があり大切なお客様へのおもてなしに向いています。

しなやかで強度が高く、折れにくい素材です。また柳は神聖な木とされることからも「縁起が良い」と言われ、主に祝箸の材料として用いられます。

まとめ

割り箸は形状や素材によって、食材の掴みやすさや使いやすさ、見た目やコストなど、大きく変わってきます。コストを重視するのかおもてなしの心を重視するのかなど、総合的に判断して選定しましょう。

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