工具の通販モノタロウ 手作業ブラシ 手作業ブラシの材質と特長

手作業ブラシの材質と特長

ハンド作業用のブラシは、素材の研磨、錆び取り、機械工具の手入れ、艶出しなど、多くの場面で活躍します。ブラシ部分に使われる素材にはそれぞれ特長があるため、目的や用途に応じて使い分けましょう。こちらでは、手作業ブラシの種類と特性についてご紹介します。

手作業ブラシの材質と特長

代表的な手作業ブラシの材質をご紹介します。特長を把握し、用途や使う場所などに合わせて選定してください。

  • ワイヤーは金属線のことですが、一般的にワイヤーブラシというと銅線のブラシを指します。冷間引延により硬度を高めたもので、研磨力が強く、荒っぽい作業向き。研削力もあり、錆び取りなどにも用いられます。メッキ加工が施されているタイプもあります。
  • 主な用途…錆び取り、塗装剥がし、バリ取り、メッキ塗装の下地処理、各種研磨作業など

  • プラスチック素材の中でも腰があり、弾力性・柔軟性に優れています。水をほとんど吸わず、錆びません。そのため簡単な汚れ落としなどに使用されます。酸やアルカリに影響を受けませんが、温度の高い場所での使用には向いていません。引張強度に弱く、摩耗は比較的早目です。
  • 主な用途…集塵、車輌洗浄、野菜・果実の洗浄、塗面の艶出しなど

  • 豚毛
  • 動物繊維の中では特に腰が強く、弾力性・柔軟性に優れています。静電気が発生しづらく、錆びません。天然の素材なので長さには限界がありますが、埃払いや簡単な汚れ落としに向いており、刷毛としても使用されます。ただし、酸やアルカリで老化現象を起こすことがあり、注意が必要です。
  • 主な用途…器具や機器の清掃・払い、瓶などの洗浄、メッキ製品・プラスチック製品などの艶出し、染色など

  • 真鍮(しんちゅう)
  • 金属毛の中でも細くて腰が柔らかく、あたりがソフト。傷をつけにくいので、主に真鍮や銅の研磨、木目出しなどに使用されます。逆に頑固な錆び取りなどには適しません。直毛タイプや縮れ毛タイプがあります。
  • 主な用途…材質が真鍮・銅の研磨、木工製品の木目出し、合金製品の研磨仕上げなど

  • スチールにニッケルなどを加えた合金鋼で、錆びに非常に強いという特長があります。腰は比較的強く、パワフル。耐酸・耐アルカリ・耐熱性に優れ、折損が少なく、高温状態での研磨や酸・アルカリ水溶液内での研磨に向いています。加工時に多少の磁性を帯びるのも特徴。直毛タイプや縮れ毛タイプがあります。
  • 主な用途…水廻り・ステンレス製品・アルミ製品の研磨など

  • 鉄と微量の炭素の合金で、鉄よりもやや強度は高めです。引張強度と粘り強さがあり、研磨作業や錆び取りに向いています。直毛タイプや縮れ毛タイプがあります。
  • 主な用途…水廻り・ステンレス製品・アルミ製品の研磨など

  • 代表的な化学繊維で、耐摩耗性に非常に優れ、耐久性があります。弾力性・柔軟性も抜群で長期使用が可能。アルカリ性や微生物に抵抗があり、ガソリン、洗剤、油などにも強いため、主に洗浄用に使用されますが、一方で強酸性やフェノール類には溶解します。
  • 主な用途…車両洗浄、ベルコトンベアーや印刷機などの清掃、瓶などの洗浄、木工表面研磨など

  • ナイロンよりも硬く、腰が強い化学繊維です。弾力性と屈曲回復性に優れていますが、使用中の縦避けが起こりやすく摩耗が早いという一面も。ナイロンに比べて水を吸わず、酸やアルカリの影響もほとんど受けません。そのため洗浄用に主に使用されます。一般溶剤には不溶です。
  • 主な用途…車両洗浄、ポリッシャー、ベルトコンベアークリーナー、研磨機など

  • 馬毛
  • 豚毛よりも柔らかく、適度な腰があるのが特長です。尾毛や立髪などの部位が毛の素材となり、様々な種類のブラシや刷毛に使用されます。天然素材のため柔らかさや長さ・太さは一定ではありませんが、静電気が発生しにくく、埃払いなどに適した素材です。化学繊維よりも多少耐薬品性はありますが、酸やアルカリで老化現象を起こすことがあります。
  • 主な用途…器具や機器の清掃・払い、瓶などの洗浄、メッキ製品・プラスチック製品などの艶出し、染色など
まとめ

ハンドブラシ、金柄ブラシ、竹ブラシ、小判ブラシなど、現場作業者にとって手作業用のブラシは欠かせない存在です。作業に合った材質のブラシを選び、きちんと手入れを行って長く大切に使っていきましょう。