先端工具(ビット)の種類と選び方
先端工具(ビット)とは
先端工具(ビット)とは、電動ドライバーやリューターなどの先端に取り付け、高速で回転することで素材に穴を開けたり、ビスをねじ込んだりする目的で使用されるアタッチメントのことです。規格が統一されており、さまざまなパーツを組み合わせることができ汎用性が高いことが特徴です。近年では価格も安くなり一般家庭でも広く使われていて、ホビーやDIYなどに利用されています。
先端工具(ビット)の種類と選び方
先端工具(ビット)には、使用する目的に応じてさまざまなアイテムがラインナップされています。代表的な使用方法の中から、締め付け用、穴あけ用、研磨用について説明します。
締め付け用で選ぶ
先端工具(ビット)には、電動ドライバーに代表されるように締め付け目的に利用されるものもあります。

プラスビット
プラスドライバーの形状をした先端工具で、電動工具に取り付けて使用します。ネジのサイズには大きいものから順に3番、2番、1番と分かれています。サイズの合わないドライバーの使用は、ネジ山を潰してしまう原因にもなりますから、複数用意しておく必要があります。

マイナスビット
マイナスドライバーの形状をした先端工具です。電動で利用するような大きなサイズのマイナスドライバー自体、あまり存在しませんので必要性は高くありません。プラスドライバーの反対側がマイナスドライバーになっている先端工具もあります。
穴あけ用で選ぶ
先端工具(ビット)で一番使用頻度が高く、種類も多いのが穴あけ用のドリルビットです。

木工用ドリル
木材などに穴を開けるための先端工具です。最小径は3mmで、30mmまでは0.5mmきざみで太くなっていきます。直径が太くなっても先端部分がリード(尖っている)になっているため穴が開けやすいことが特徴です。

下穴錐
横から見ると先端が細く、根本が太い円錐状の穴を開けるための先端工具です。木ねじや釘を打つための穴を開けるさいに使用されます。

ダボ用ドリル
先端部分にリードがないため、穴をさぐるのに適したドリルです。貫通用ドリルと違い、一定の深さ、一定の広さの円形をくり抜く時などに使用されます。

皿取錐
ネジの頭がお皿のようになっている皿ネジ専用の穴あけ先端工具です。独特な形状でネジ穴とネジの皿が収まる穴を同時に開けることができます。

フォスナービット
ダボ用ドリルと同じように、一定の深さに円形用の穴を開ける時に使用されます。ダボ用よりもきれいな底面が演出できます。

鉄工用ドリル
木材よりも固い鉄や合成樹脂といった素材に穴を開ける時に用いられます。木工用に代用することも可能です。

プラスチック専用ドリル
プラスチックはひびが入りやすいため、専用のドリルを使用する必要があります。通常、先端部ドリル、二段目に円周刃が備えられていて穴の周囲にバリが発生しづらくなるよう工夫されています。

竹用ドリル
竹も縦に割れやすい性質を持った素材です。竹用ドリルもプラスチック専用ドリルに似た構造をしていますが、竹以外にも塩化ビニールや硬質ゴムなど木工用や鉄用では素材を傷めてしまう可能性のある時に用いられます。
研磨・研削用で選ぶ
先端工具(ビット)には、研磨や研削が可能なオプションパーツも用意されています。

軸付砥石
リューターの先などに取り付け、高速で回転させることで対象を研磨・研削します。対象物の硬度に合わせて通常の砥石以外にもダイヤモンド素材のものやゴム素材のものがあります。

軸付ダイヤモンド砥石
ガラスやせとものといった衝撃に弱い材質の研磨や彫刻用に用いられます。作業内容によって先端が尖っているもの、棒状になっているものなどを使い分けます。

超硬カッター
鉄やステンレス、アルミといった固い素材の面取りや切削に使用します。

マンドレル
細かな部分を研磨するのに用いられるビットです。先端部分に切削・研磨用のディスクホイールを取り付けて使用します。
先端工具(ビット)は、正しく使用することで作業効率を何倍にも高めてくれます。そのためには、先端工具の種類にはどのようなものがあるのかを調べ、それぞれの特徴を把握することが大切です。まずは、使用する目的から先端工具の種類を絞り込むといいでしょう。