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合成皮革と人工皮革の違い

本物の革に似せるように作られたいわゆるフェイクレザーは、天然皮革と比べれば取り扱いやすいのが特徴です。しかし、独特の取り扱い注意点もあり、これを見過ごすと商品劣化の元になってしまいます。 ここでは人工皮革と合成皮革の2種類について、その素材や構造、特徴について紹介しますので覚えておきましょう。

合成皮革と人工皮革の違いとは

一見、大きな違いがないように感じられる合成皮革と人工皮革ですが、両者は製品の素材として使われる生地のベースが異なるものです。したがって、両者で取り扱い方が異なる他、製品の特長も変わってきます。 特に、工場や作業現場で用いるグローブをはじめとした、すべり止めや衝撃を和らげる効果にも両者に違いがあるため注意が必要です。

合成皮革

合成皮革はナイロンやポリエステル生地の上に、ポリウレタンをはじめとした樹脂層をコーティングして作られます。生地は編み物や織物をベースとしたもので、その上に、樹脂層が載るような形です。革製品に見られるシワは、天然皮革に似せるために人為的に作り出しています。

商品の特徴としては、フィット感があり、人工皮革と比較するとグリップ力に優れている点が挙げられます。また、基布が安価なため大量生産にも向いており、様々な商品が合成皮革により製造されている点も特徴です。

合成皮革と人工皮革の違い

【グリップ力良し!】PUグローブ 使用例

PUグローブ

人工皮革

生地の構造から天然皮革を人工的に限りなく再現しようとしたものが人工皮革です。ナイロンやポリエステル繊維を絡め、ポリウレタン樹脂をしみこませて組成した不織布層を生地にします。 また、表面にもポリウレタン樹脂が主となる表面樹脂層を作り、天然皮革に似せるためにデザイン加工を施して、風合いを似せているなど手の込んだ構造です。

素材としてはナイロンやポリエステルを用いてポリウレタンによって革を表現するのは合成皮革と同様ですが、こちらは天然皮革により近い一体感があるのが特徴です。そのため、天然皮革と同じように耐久性やソフトな質感に優れます。 さらに、通気性やフィット性にも富み、天然皮革にはないストレッチ機能性を有したものも少なくありません。

人工皮革は、製品によってはほとんど本革と見分けがつかないほどの完成度で、使い勝手も良好ですが、一方で合成皮革と比較すると価格が高いのが難点です。したがって、業務用で使うものの場合には数が限定的になりがちとなっています。

合成皮革と人工皮革の違い

取り扱い上の注意点

このように製法や構造に違いのある、合成皮革と人工皮革ですが、いずれも天然皮革と比べると手入れは非常に簡単です。薄めた洗剤であれば使用可能で、ドライクリーニングができるものも少なくありません。

しかし、一方で人造されているもので科学繊維を用いていることもあり、天然皮革とは違う点に取り扱いの注意が必要です。特にポリウレタンを使用しているため、湿気や温度には気を付けなければなりません。

例えば、レザーといわれると多少の水気であれば、気にしなくとも問題ないように感じますが、ポリウレタンは劣化を速めてしまいます。そのため、雨などで濡れたときは、水をこまめに拭き取ったり、使用後は陰干しで乾燥させたりしなければなりません。

さらに、高温状態になると樹脂が溶けだしてしまうため、石油ストーブをはじめとした暖房器具の近くに置くことや、直射日光が当たる場所へ長時間さらすのは厳禁です。同様にコーティング面に直接アイロンをかけるのも樹脂が溶ける原因となります。

また、これらの皮革は天然皮革とは異なり経年劣化が起きる素材です。長年使用し続けて味が出てくる、といったものではなく、大事に使っていても表面がボロボロになったり、割れが発生したりするケースもあります。おおよそ2,3年の耐用年数となるので、この点にも注意して劣化が見当たれば買い替えを検討するようにしましょう。

まとめ

合成皮革と人工皮革は、素材自体は共通のものを使用していますが、生地の作り方が異なり、人工皮革のほうがより天然皮革に近い構造を持つのが特徴です。しかし、いずれも取り扱いの注意点は同じで、経年劣化する点も同様となっています。 使用時や保管時には十分注意するとともに、劣化で使いづらさを感じるようになれば買い替えも検討しましょう。

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