OAセキュリティ用品の種類と選び方
OAセキュリティ用品とは
パソコンからデータを盗む方法と言えば、インターネットや外部メモリー媒体を介したクラッキングを思い浮かべる方も多いと思いますが、ハードディスクを物理的に持ち去り、後からゆっくりとプログラムを解析する方法などもあります。
持ち運びに特化したノートパソコンはもとより、デスクトップで使用されるパソコンもハードディスクが含まれたPC本体はさしたる重量ではありません。ネット上のデータの保護についてはセキュリティ会社に契約するなどして対処するとしても、物理的な盗難に対する予防策を検討する必要があるのです。
OAセキュリティ用品の種類と選び方
OAセキュリティ用品には、大きく分けてパソコン自体を盗難から守るものと、USBなどの外部端子を利用してデータを盗み出されることを防ぐタイプの2種類があります。
セキュリティケーブルの選び方
物理的な盗難を防止するために使用されるアイテムであるセキュリティケーブルのキーや錠にはパソコンのタイプに応じていくつかのアイテムが用意されています。解錠するためのキーには、南京錠タイプやダイヤル式、シリンダー錠などがあり、中でももっともセキュリティ効果の高いキーは、シリンダータイプと言われています。
最近のノートパソコンのほとんどに標準装備されているセキュリティスロットを使用したOAセキュリティ用品です。セキュリティスロットに専用のワイヤーキーを差し込み、机の足などを回し南京錠などで固定します。持ち運ぶ時は南京錠を外すか、専用の鍵を使ってロックを解除します。一旦設置すればワイヤーを切断するか、南京錠を強引に解錠する以外盗難の心配はなくなります。
南京錠タイプ
セキュリティスロットに差し込んだ鍵部分が南京錠タイプになっています。
ダイヤル式
セキュリティスロットに差し込んだ鍵部分がダイヤル式のキーになっていて、数字を揃えることで解錠します。
シリンダー式
セキュリティスロットに差し込んだ鍵部分を専用の鍵で解錠します。もっとも安全性が高い錠です。
リングタイプ
セキュリティスロットに小型のリング状のパーツを取り付けます。取り付けたリングにワイヤーを通し、南京錠などでロックして使用します。
セキュリティスロットには、ノーマルサイズと小型サイズ（ノーブルロック）があり、小型サイズはさらに4.5×3.2と5.4×3.2の2種類がありますから、購入するさいはよく確認する必要があります。
デスクトップパソコンの場合、セキュリティスロットが搭載されたものは多くありません。その場合は、強力な吸盤やネジ、両面テープなどでワイヤーを通すリングを付けたり、セキュリティスロットを後付けしたりして使用します。
吸盤式
強力な吸盤でセキュリティスロットを後付けします。吸盤タイプなので万全ではありませんが、十分抑止力にはなりますし、他のOAセキュリティ用品と組み合わせることで十分なセキュリティ効果を得ることが可能です。
固定式
ワイヤーを通すリングをネジや強力な両面テープで直接PCケースに取り付けます。
アラーム
本体からケーブルが外れたり、ワイヤーが切断されると警報が鳴るOAセキュリティ用品です。乾電池1本で最長10年の連続使用が可能なタイプもあり、他のアイテムと組み合わせることで高い効果が期待できます。
ポートガードの選び方
USBポートはさまざまな周辺機器と接続できる便利なスロットであると同時に、パソコン内部へ簡単に侵入できてしまうと言う大きなリスクも存在します。使用していないスロットを塞ぐだけでなく、使用できないようなセキュリティ対策を講じる必要もあるのです。
USBポートガード
ワンタッチで使用していないUSBポートをロックしてくれるアイテムです。専用の解除パーツを使わないとロックが外れないためデータの改竄や漏洩に効果があります。
SDカードスロットガード
データの送受信用に搭載されているSDカードスロットをワンタッチでロックしてくれるアイテムです。SDカードスロットは普段開いていることが多いため、常にロックを掛けておく必要があります。
社内のデータはもちろん、顧客データなどが流出してしまうと企業にとっては大きなマイナスになってしまいます。OAセキュリティ用品は1つではなく複数を組み合わせることで高い効果を発揮します。パソコン本体のロックはもちろん、USBやSDカードによる情報盗難も意識しておくことが大切です。