電動工具の使い方
ドライバドリル
ネジ締めと穴あけを行う電動ドライバーです。基本的な回転運動のみを行うので、非熟練者にも扱いやすくなっています。パワーも強すぎず、ネジ山を潰したり手が滑って事故を招いたりすることも少なく、使いやすい工具です。 10~20段階のクラッチ機能が搭載されており、トルクの強弱を使い分けることができます。
コードタイプとコードレスの充電タイプがあり、コードレスタイプの方が屋外や高所でも電源を気にすることなく使用できるので、取り回しが簡便です。また、一般的に、低速/高速を切り替える変速スイッチが付いています。硬い材質へのネジ緊結など、特にパワーを必要とする仕事の際はできるだけ低速で作業を行いましょう。
インパクトドライバー
電動ドライバー類の一種ですが、シンプルな回転運動のみを行うドリルドライバーと違って、回転運動にインパクト(打撃)をプラスした動きが特徴です。打撃によりパワフルさが増すために、材料をネジなどで強く緊結したい場合などに適しています。 先端に装着するビットにはさまざまなタイプがあり、穴あけからネジ締め、ナット締めなど、活用の範囲が広いのも魅力です。
パワーが大きいため、ネジ山を潰してしまったり、ネジ山からビットがズレて材料や作業者の手に当たったりすることがあります(カムアウト)。引き金の引き始めは少しずつ引き、ゆっくりと始動させましょう。また作業者は安全のため手袋を装着することが大切です。
電動丸ノコ
円盤型の鋸刃を回転させて木材などをカットする電動のこぎりです。垂直のカットはもちろんのこと、鋸刃の角度を自由に設定できる機能があるため、切り口に傾斜を付けたいカットも簡単に行えます。切断能力には特に優れており、木工作などでも定番の電動工具になります。
便利な半面、事故の危険性が高いことに留意する必要があります。必ずしっかりと安定した台の上で作業を行いましょう。
ジグソー
細長い棒状の鋸刃が小刻みに上下動することで、材料をカットしていく工具です。直線はもちろん、慣れてくれば曲線でのカットや切り抜きなど、細やかなカッティングも自由自在に行うことができます。 スピードやパワーの点で電動丸ノコほど強力ではないので、より安全に使用することができるでしょう。
鋸刃は基本的に上下動ですが、カットの効率を上げるために前後動も行う「オービタル機構」が付属しています。オービタル機構は自由にレベルを調節可能なので、直線やゆるやかな曲線では高めに、細かなカットでは低めに設定しましょう。
ルーター/トリマー
- トリマー
ルーターとトリマーは、どちらも木材の面取りやくり抜き、装飾など細かな木工に使用できる工具です。専用のビットを付け替えればさまざまな加工ができます。ルーターよりも小型で取り回しが簡便なものがトリマーです。ルーターは両手で操作し、トリマーは片手で操作します。
工具をしっかりと保持してブレを防ぐことが大切です。材料を確実に作業台に固定し、安全に作業しましょう。
電動サンダー
木材の表面を研磨する電動工具です。四角い研磨面で、一般的なサンドペーパーを使用して研磨できる「オービタルサンダー」、丸い研磨面で専用サンドペーパーを使用して強力に研磨する「ランダムサンダー」があります。 研磨時には細かい木くずが大量に発生しますが、これを吸い取りながら研磨できる吸塵機能がついた便利な機種も登場しました。
電動サンダーを材料に強く押さえつけすぎると、圧がかかってサンダーのスポンジ部分の劣化が早まります。細かい部分の研磨を行いたい場合、先が尖っている三角形の研磨面を持つサンダーを使用すると便利です。
電動工具にはさまざまな製品が展開していますが、その用途は多種多様です。作業者のスキルや目的に合った工具を適切に使うことで、工作の幅がグンと広がります。用途に合った電動工具を使用しましょう。