滑車の特長と定格荷重について
物を引っ張って移動させる時、力の方向を変えたり力を軽減させるためのものです。

特長
物を持ち上げる時に使うことが多いですが、その際複数の滑車を使用して小さい力で持ち上げることができるようにすることもあります。またウインチなどの使用時にロープガイドとしてもよく使われます。

スナッチ
スナッチならワクを開くことができますのでワイヤなどを途中から入れることができます。先端加工(フック付など)されたロープや長いロープを装着するときに便利です。(鉄ブロックはワクが開かないのでロープを先端から入れてください。)
ベケット
滑車を複数使って力を分散する場合や、振れ止めとして、滑車を固定する場合に使用します。
上部の形状



左から
- フック型
- オーフ型
- シャックル型
上部はフック型が主流ですが、オーフ(アイ)型シャックル型などがありますので用途によって選定してください。側板が開いてロープを端からではなく途中から通せるものをスナッチ、側板が開かないものをブロックと呼びます。使用ロープはシーブ(車輪)の溝幅の9割以下で使うようにしてください。溝幅以上だとロープが傷みやすく寿命が短くなることがあります。ロープが細いことについては特に制約はありません。
メンテナンス
長く使っているとサビてきたりシーブの軸受けが摩耗したりします。定期的に注油しましょう。
滑車の定格荷重について
滑車の定格荷重は滑車全体にかけることのできる荷重です。例えば滑車を吊るしてロープをかけ片側に10kgの荷をくくりつけ、反対側から引っ張って持ち上げたとすると滑車には荷の重さ10kg+引っ張る力10kgの合計20kgの荷重が加わります。十分余裕を持って選定してください。
- 使用荷重(t)を確認してください。
- 使用ロープが最大ロープ径(mm)以内かを確認してください。
- 上部はフック型、オーフ(アイ)型、シャックル型がありますので用途により選択してください。
- 用途に応じてスナッチ式を選択してください。
- 用途に応じてベケット付を選択してください。
- 用途に応じて二車タイプを選択してください。
ココミテvol.2より転載