溶接棒の種類と特長
溶接棒
金属と金属を接合する時に使用する金属棒です。

特長
- 金属の溶接の時母材とともに溶融し、接合を助けます。
- 日曜大工から造船などの大型工事まで幅広く使用されます。
- 溶接する素材に合わせて溶接棒を選択します。
軟鋼低電圧用溶接棒

溶着金属の化学成分一覧例(%)
C | Si | Mn | P | S |
炭素 | シリコン | マンガン | リン | 硫黄 |
---|---|---|---|---|
0.08 | 0.28 | 0.42 | 0.019 | 0.012 |
特長
薄い鉄板の溶接に使用します。家庭用100V電源で使用できます。全姿勢で溶接が可能です。
一般軟鋼用溶接棒
溶着金属の化学成分一覧例(%)
C | Si | Mn | P | S |
炭素 | シリコン | マンガン | リン | 硫黄 |
---|---|---|---|---|
0.07 | 0.14 | 0.41 | 0.015 | 0.013 |
特長
鉄の薄板から厚板の溶接まで幅広く使用できます。1度溶接してから再度はじめた時の溶接がしやすくなっています。ビード(溶けた溶接棒)の伸びも良く、全姿勢で溶接が可能です。
ステンレス用溶接棒
溶着金属の化学成分一覧例(%)
ステンレス用
ステンレス用
C | Si | Mn | P | S | Cr | Ni |
炭素 | シリコン | マンガン | リン | 硫黄 | クロム | ニッケル |
---|---|---|---|---|---|---|
0.06 | 0.34 | 1.43 | 0.024 | 0.003 | 20.09 | 9.87 |
ステンレス異材用
C | Si | Mn | P | S | Cr | Ni |
炭素 | シリコン | マンガン | リン | 硫黄 | クロム | ニッケル |
---|---|---|---|---|---|---|
0.08 | 0.54 | 1.85 | 0.024 | 0.010 | 23.24 | 12.7 |
特長
ステンレス鋼同士の溶接に使用するものと、ステンレス鋼と異材の溶接に使用するものがあります。全姿勢で溶接が可能です。
鋳物用溶接棒
溶着金属の化学成分一覧例(%)
C | Si | P | S | Ni |
炭素 | シリコン | リン | 硫黄 | ニッケル |
---|---|---|---|---|
1.20 | 0.80 | 0.019 | 0.02 | 96 |
特長
鋳鉄の補修溶接に使用します。溶接姿勢は下向溶接のみとなります。


- 溶接棒の使用用途を確認してください。
- 線径(太さ)(mm)を確認してください。
- 母材板厚(mm)を確認してください。
- 電流範囲(A)を確認してください。
- 溶接姿勢を確認してください。(左図)
ココミテvol.2より転載