トルクレンチの種類と特長
トルクレンチ
ボルト・ナット・ねじのトルク管理を行う際の締め過ぎや緩みを防止するために必要な工具です。

決められたトルクでねじなどを締めることにより、ねじの締め過ぎや、
締め付け不足をしないように決められた力で正確に締めるための機器です。
過剰な力で脱着するとねじが弱り、切れたり折れたりする原因になります。
トルク調整範囲は機種によって様々ありますが、最もよく使用する
トルク値が、トルク調整範囲のMAXの7~8割になるよう選定すると
長持ちしやすいです。
トルクについて

トルクとは回転にまつわる概念で、「カ」×「長さ」で
あらわされます。
例えば、図のようにLの長さのスパナにFの力をかけた時にボルトに
与えられる回転力Tのことです。
トルクの単位は従来、kgf・mで表していましたが、
1993年に施行された「新計量法」により、SI単位(ISO国際規格)への移行が義務づけられ、現在では力の単位をN(ニュートン)、
トルクをN・m(ニュートンメートル)と表しています。
1N・mは0.10197kgf・mで逆に1kgf・mは9.8067N・mとなります。
ダイヤル形トルクレンチ

トルクの変化量が目盛上で目で確認できるので
実トルクを誤差なく読み取れます。
主に検査用に使用します。
プレート形トルクレンチ

シンプルな構造で、摩耗部分が少なく長寿命です。主に検査用に使用します。
デジタル式トルクレンチ

作業姿勢や習熟度にかかわらず、
精度の高いトルク測定が可能です。
モンキー形トルクレンチ

モンキータイプなので調整できる口幅の範囲内であれば、
インチサイズのものでも対応が可能です。
使用トルク値に合わせトルクの調整もできます。
口開き寸法(mm)を確認してください。
ヘッド交換式トルクレンチ

各種ヘッドを用意すれば、1本で様々な用途に使用できます。
スパナ・メガネ・ヘキサゴン・ラチェットなど、どのような方法で締めるのかを確認してください。
ラチェット式トルクレンチ

ラチェット式なので、迅速に一定のトルク値での締め付け作業が
できます。
- 締め付けるトルク値を確認し目盛をそのトルク値に合わせてください。
- ソケット使用(別売)の差込角(mm)を確認してください。
- トルク調整範囲を確認してください。(1kgfcm=0.098067N・m)
- ソケット(別売)を使用する場合は差込角(mm)を確認してください。
- 最小目盛(N・m)を確認してください。