タイヤのメンテナンス
タイヤの状況チェック方法
タイヤをチェックする際は、可能な限り取り外して行うのがベストです。
まず初めに、タイヤの側面にウエアインジケーターを探します。ウェアインジケーターは三角形の形をしており、マークが示す方向のトレッドを見るとスリップサインと呼ばれる線が見えることがあります。スリップサインが見える場合、すぐに交換をしましょう。
次に、タイヤ残り溝ゲージを用意し、タイヤ残り溝ゲージの台座をトレッド面に密着させ、バーがタイヤの中心に立つように立てます。バーの後ろを押し、先端を溝に入れます。0.5ミリほどしかない場合は交換時期です。
タイヤの摩耗状態もチェックしましょう。後輪の場合はライトでトレッド面を照らすと見やすくなります。

タイヤ溝ゲージ
タイヤの損傷やゴムの状態
タイヤに傷があれば高走行時にバーストを起こす危険性があります。特に、サイドウォールは丈夫なゴムではないので、空気圧確認の際に同時にチェックしましょう。
また、走行時にサイドウォールをこすった場合は即座に確認されることをおすすめします。
もし、トレッド面に釘やガラス片が刺さっていたとしてもすぐには抜かない様にしましょう。スペアタイヤに交換をし、修理に向かうのがベストです。
また、トレッドを確認して溝にハマっている小石などはラジオペンチやマイナスドライバーを使用し取り出すようにします。
タイヤの空気圧のメンテナンス
タイヤは車に応じて適正空気圧があります。空気圧が低いと、高速走行時に異常発熱によりバーストを起こす可能性があります。逆に空気圧が高過ぎるとグリップ力が弱くなり駆動力や、ブレーキ力が低下します。
タイヤの空気は自然に減っていきます。ですので、月に一度はタイヤの空気圧を測定し必要であれば調整します。空気圧の測定には空気圧計(タイヤエアプレッシャーゲージ)を使用します。
また、目視でも判断出来るよう、適正空気圧時のサイドウォールのたわみを覚えておきます。サイドウォールの膨らみが大きくなれば空気圧が低下しています。
なお、空気圧が低ければトレッドの両端が摩耗します。逆に空気圧が高ければ、トレッドの中心が摩耗します。このような場合はすぐさま空気圧を確認しましょう。
タイヤの空気圧の測定は必ず走行前に行います。これは、走行中のタイヤは振動などで発熱することにより、タイヤ内の空気を膨張させるからです。ですので、走行前のタイヤが冷えた状態で確認するのがベストです。
空気圧の測定と調整
空気圧を測定するのは、ペンシル型やメーター式、デジタル式など、さまざまなタイヤゲージです。
空気圧は、空気注入口のエアバルブで測定します。
ペンシル型では、測定前にバーの部分を確実に押し込み、ゲージの穴の部分をバルブにまっすぐ当てます。バルブにゲージを当てたまま、バーが飛び出してきたら、バーの先端を軽く押してみます。本体からバーが飛び出ている部分までが測定値です。
メーター式タイヤゲージの場合は、まず表示を0にするリセットボタンを押し、バルブにゲージの穴をまっすぐ当てます。測定結果でメーターの針が止まります。
デジタル式タイヤゲージの場合は、製品ごとに測定方法が異なりますが、同じくゲージの穴をバルブに当ててください。
タイヤの空気圧が低ければ補充が必要になりますが、最も手軽なのはガソリンスタンドを利用することです。
自分で行う場合は、足踏み式ポンプと、電動ポンプがあります。
ホースの先端の口金のレバーを立てた状態でバルブに差し込み、レバーを倒し、口金をロックします。しっかり奥まで口金を差し込みましょう。空気が漏れている際は音がします。
足踏み式ポンプでは空気を入れるのは、大変ですが、電動ポンプであれば、ポンプのスイッチをONにすると空気注入が開始されます。ポンプのメーターを確認し、メーターに変化がなければ、空気が漏れている可能性があります。メーターの表示が適正空気圧になればスイッチをOFFにしてください。口金のレバーを立ててロックを解除します。片手で口金を支えながら、もう片手でレバーを立てたほうが、バルブにかかる負担を減らせます。ロックを解除すれば、口金を外しバルブキャップをしてください。

タイヤの空気漏れチェック
タイヤの空気圧を適正にしていても、1ヶ月で10%以上空気圧が低下していれば、パンクを疑ってください。
パンクの原因には、大きく3つに分けられ、
- バルブコアの痛み
- バルブとホイールの取付部の痛み
- タイヤそのものの損傷
が考えられます。
どこから空気が漏れているか確認するためには、液体洗剤をタイヤ全体に吹きかけ、泡が湧いてくるようになっている箇所を目視で探すのが最も簡単です。
バルブには口に洗剤の原液を塗ってみて確認してください。
タイヤエアバルブのメンテナンス
タイヤのエアバルブから空気が漏れている場合、大抵バルブコアが緩んでいるだけで、増し締めを行えば簡単に修理することが出来ます。
バルブコアを増し締めや取り外しを行うには、専用のバルブドライバーが必要です。
増し締めを行い、洗剤で空気漏れを再度確認して、まだ漏れる時は、バルブコアを交換しましょう。バルブコアを交換するには、バルブコアを反時計周りに回せば外れます。内部空気圧によって飛び出さない様に注意してください。バルブコアが外れれば、新しいものに取り替えます。

タイヤバルブ