卓上ライトの種類と選び方
卓上ライトとは
卓上ライトは、大型のシーリングライトと違い、従業員ひとりひとりの手元を照射できるようそれぞれの机などに配置されていることが普通です。通常、強力な可視光線を照射できるよう作られていて、作業者の手元をハッキリと照らすことができます。卓上ライトは、目的上、照射方向を自由に変えるように作られているものが多く、製品によっては眼精疲労軽減に効果のある光線が用いられているものもあります。
卓上ライトは、設置形状や光色、光束、機能といった面から選ぶことができます。作業環境に合った製品を選ぶことが重要です。
設置形状で選ぶ
卓上ライトは、設置形状から選ぶことができます。設置形状には、スタンドライト、クランプライト、クリップライト、テーブルライトといったものがあります。
スタンドライト
もっとも一般的な卓上ライトの形状です。アームが取り付けられた台座ごと机の上に置いて使用します。持ち運びが容易でどこにでも設置することが可能です。反面、台座分の広さがデッドスペースになってしまう、ちょっとしたことで光源が移動してしまうといったデメリットもあります。

クランプライト
照明の台座部分が万力状のクランプになっているタイプです。机などに挟み込んで固定するため、簡単に移動することはできませんが、固定部分が小さく、狭い机にも設置でき、作業範囲を有効活用することができます。また、地震などでも点灯・落下することがないため比較的安全に使用することができます。

クリップライト
クランプライトの簡易版で、クランプの代わりに大型のクリップで机の天板などを挟み込んで固定します。クランプタイプに比べ移動・設置が簡単ですが、構造上あまり大型のライトはありません。

テーブルライト
光源を中心に机全体を照らす卓上ライトです。業務用というよりはアクセサリーとしての側面が強いため、応接室や談話室といったスペースで利用します。

光色から選ぶ
温かみのある電球色から青みの強い昼白色まで段階的に存在します。光色はケルビンで表され単位はKになります。ケルビンの数値が小さいと暖色系、大きくなると寒色系になります。視認性が高くなることから、事務所などでは寒色系の照明が多く採用されていますが、高すぎるケルビン下での長時間の作業は、自律神経への負担も大きいことから、適度な光色を選ぶことが重要になってきます。
光束から選ぶ
光束とは、照明器具そのものの明るさを測る際に使用される単位で、lm(ルーメン)で表示されます。ルーメンには、測定場所によって全光束と器具光束がありますが、光源と照射面が近い状態で使用する卓上ライトの場合、どちらの光束から選んでも問題ありません。
機能から選ぶ
卓上ライトは、機能から選ぶことができます。複数のジョイントにより複雑な形状にも対応することで、効果的に手元を照らせるものや、無段階で明るさを調整することで目にかかる負担を軽減してくれるものなどがあります。
電球から選ぶ
卓上ライトは、電球の種類によっても選ぶことができます。強い照射力を持つ白熱電球、白熱電球の内側にレフ(反射鏡)を付け、照射方向を絞ったレフランプ、効果的に明るさを確保できる電球型蛍光灯、汎用性がたかい蛍光灯、省電力・長寿命で経済的なLEDランプなどがありますから、作業環境に合わせて選ぶことが必要です。
業務内容や個人差によって、適正な明るさは違ってきます。従業員それぞれが、もっとも自分に合った作業環境を確保しやすいよう、個人レベルで調整できる卓上ライトを用意することは、業務の効率を高めるためにも必要なことです。