工具の通販モノタロウ 固形研磨剤 固形研磨剤の種類と選び方

固形研磨剤の種類と選び方

工場などで製品を作る工程として必要になるのが研磨です。バリなどの余分な部分を落とし、適切なサイズに仕上げることはもちろん、仕上げとして磨き上げを行う際にも必要となります。研磨剤には、適合材があり、対応する固形研磨剤以外では効果が発揮できない場合もあります。安定した製品作りのためにも、それぞれの特性を見極めた利用が必要になるのです。

固形研磨剤とは

固形研磨剤とは、砥粒などが含まれた固形の工具で、対象物を削ることで加工、仕上げを行います。基本的に固形研磨剤は、対象物を削ることで加工するため、高い硬度を持つ砥粒が使用されます。一般的には、ダイヤモンド、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、立方晶窒化ホウ素といった原料が使用されているのです。

固形研磨剤は、タイプや含まれている砥粒の粒度・番手、さらには適合材などから選ぶことができます。とくに適合材は重要ですから、適合する材質を絞り込んだ上で、使いやすいタイプを選ぶことが重要です。

タイプから選ぶ

固形研磨剤には、青棒、白棒、トリポリ、赤棒、ダンジー、ノークロム、コンパウンドなどのタイプがあります。

青棒

青棒

仕上げ工程に適した固形研磨剤です。通常、砥粒には酸化クロムが使用されることが多く、ステンレスなどの鏡面仕上げなどにも利用されます。


白棒

白棒

通常、酸化アルミニウムを砥粒に使用した固形研磨剤です。中仕上げから仕上げまでと幅広い用途に使用できます。汎用性が高いため各メーカーともさまざまな粒度の白棒を用意しています。


トリポリ

トリポリ

赤棒に近い使い方をされますが砥粒には酸化ケイ素が使用されています。アルミや亜鉛合金、銅などの中仕上げなどによく使用されます。


赤棒

赤棒

白棒、青棒と比較した場合、もっとも粒度が粗いと言われるているのが赤棒です。砥粒には、酸化鉄などが用いられることが多かったようで、主に研磨の初期工程や下磨きで使用されます。


ダンジー

ダンジー

樹脂や、塗装が完了した製品の仕上げに用いられることが多い固形研磨剤で、アクリル製品にも対応しています。非晶質シリカなどを砥粒として採用することが多いようです。


ノークロム

ノークロム

酸化アルミニウムなどを砥粒とした固形研磨剤です。ノンクロム、ピンク棒などとも呼ばれ、準鏡面仕上げ、鏡面仕上げなどに利用されます。一般的に青棒よりさらに細かい仕上げに適していると言われています。


コンパウンド

コンパウンド

高い研磨力を持つ固形研磨剤です。鉄やステンレスなどの中仕上げに利用されることが多いです。

 

粒度・番手から選ぶ

固形研磨剤は粒度・番手から選ぶことができます。数字が小さければ粒子が荒く、反対に数字が大きくなれば粒子が細かくなり、仕上げ工程に使用しやすくなります。粒度は、#60、#120、#220、#240、#320、#400、#600、#1200、#3000、#8000といったものが用意されています。

 

適合材から選ぶ

固形研磨剤は適合材によっても選ぶ必要があります。どんなに工程にあった粒度の研磨剤を使用しても対象材より砥粒が柔らかければ研磨できません。また、強すぎる研磨力は、樹脂やプラスチックに傷を付けてしまうこともあります。適合材をよく確認して固形研磨剤を選ぶことが重要です。

適合材の種類には、一般的にアルミ、ガラス、ステンレス、チタン・ニッケル、木工、樹脂、石材、貴金属、鉄、銅・真鍮といったものがあります。

 

まとめ

固形研磨剤は、まず、対象となる材質に適合しているかを確認することが重要です。その上で工程ごとに赤棒、青棒、ノークロムといったタイプを選びます。最終的には、工程にあった粒度の研磨剤を使用することで効率よく作業を完了することができるのです。

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