セーフティー用品の種類と選び方
セーフティ用品とは
地震などの影響からPCやOA機器、医療機器や大型家電などの転倒や落下を防止するためのアイテムです。さまざまなタイプのセーフティ用品が販売されていて、用途に合わせて組み合わせることでさらに高い効果が期待できます。
セーフティ用品の種類と選び方
セーフティ用品には、支えたり振動を吸収したりと、さまざまな効果を考えて作られています。それぞれのセーフティ用品の特性を知ることで効果的な予防対策を講じることができるのです。
PCに使うものを選ぶ
PC用のセーフティ用品にはサーバーストッパーや耐震CPUガードなど変わったものが用意されています。PCの場合、まず重要なのはデータの保護です。サーバーを適切に管理し、電源ケーブルや周辺機器が急に断裂することのないようにしておきましょう。

耐震ストッパー
機器と接地面をベルト等で固定するタイプのものです。小型のものは両面テープなどで固定し、大型のものは皿ネジなどでさらに強固に固定できます。

クッションゴム
機器の底に敷いて使用します。ゴム製のものやジェル状のものがあり、地震などの揺れを吸収する免震効果が期待できます。

防振ワッシャー
PCケースに使用します。シリコンゴムで作られたワッシャーで振動を軽減してくれます。

USBホールドロック
PCと周辺機器を接続するために使用されるUSB端子を固定してくれます。USBは外付けハードディスクやSSDなどデータ保存に重要な役割を占めるガジェットにも使用されます。USB端子を保護することでデータの破損を防ぐことができるのです。

サムロック
PCケースや周辺機器などの落下を防ぐ小型の耐震ベルトです。机などに固定しやすいように強力な粘着テープで固定します。

耐震CPUガード
30~40kg程度のCPUやディスプレイの足に敷き、振動による滑りや落下を予防します。プラスチック面ファスナーを使用していて高い係合力が期待できます。

サーバーストッパー
データ保存に重要なサーバーの転倒を防止するためのセーフティ用品です。接地面と本体をネジなどで固定しますが、最近では緊急時に持ち出ししやすいような着脱式のサーバーストッパーも増えています。
テレビに使うものを選ぶ
最近のテレビは重量自体は軽くなっているものの画面サイズが大きくなり、倒れると意外な損害を被ることがあります。また、液晶画面は一度割れてしまうとメンテナンスが大変で、修理代金が新品価格と変わらない場合がほとんどです。丈夫な壁面が利用できる場合は壁掛けタイプにしてしまうのも一つの手です。

耐震ベルト
大型の液晶テレビなどを固定するのにもっとも適したセーフティ用品です。PCのモニター用にデザインされたディスプレイベルトもあります。

粘着マット
据え置き型モニターや液晶テレビなどを接地面と吸着させるマットです。製品の中には震度7クラスの実験をクリアしたアイテムもあります。

HDMIホールドロック
HDMIプラグを固定してくれます。他の通信プラグと比べ比較的抜けやすいHDMI端子をしっかりと固定してくれます。

AC電源ケーブルロック
AC電源が抜けないようにするセーフティ用品です。急な電源OFFはデータ消失の原因にもなりかねません。また、火事などの二次災害を防ぐ効果もあります。
家具に使うものを選ぶ
冷蔵庫やタンス、食器棚は倒れた時の危険性も大きいですが、普段、倒れることがないようなものが倒れたことで大きなショックを受けてしまうことがあります。特に割れた食器などがあたりに散乱すると、足元の危険性とともに、絶望感も大きくなってしまうのです。

耐震ポール
機器の上部と天井を突っぱり棒で固定するタイプです。大型家具の転倒に高い効果を発揮し、他のセーフティ用品とも組み合わせやすいアイテムです。

フレームホルダー
ベルト部分を機器の足や柱部分に巻き付け、反対側をネジや両面テープを用いて壁などに固定します。転倒や移動防止に高い効果を発揮します。

キャビネットホルダー
キャビネットやロッカーといった大型の家具や什器を固定するのに使います。両端に固定のためのビス穴や粘着テープが付いていて対象物をしっかりと固定します。

連結固定フィルム
事務所や会社などで使用されているロッカーやキャビネットをお互い連結することで転倒を防止することができるセーフティ用品です。キャビネットホルダーと併用することで、より高い耐震性能を期待できます。

差し込みマット
大型の家具やロッカーなどの底に差し込んで使用します。耐震ポールと相性がよく、合わせて使うことで高い相乗効果が期待できます。
地震によるPCや周辺機器の転倒は、機械の損傷だけでなくデータの消失という取り返しのつかない結果に結びつくことがあります。また、家具の転倒は、二次災害が発生してしまうこともあるのです。適切なセーフティ用品を複数組み合わせて使用することで、高い耐震効果が得られます。サーバー、PC本体、モニターなど優先順位をつけ、的確なセーフティ対策を施すことが大切です。