手動パンチの種類と選び方
パンチとは
複数の紙を重ね、まとめてきれいに穴を開けることができる事務用品が手動パンチです。テコの原理とバネの力を利用しているため、複数の用紙に対しても、小さな力で一気に綴じ込み用の穴を開けることが可能です。最近では、100円均一などでもかわいらしいデザインの手動パンチを見かけることがありますが、耐久性などを考慮した場合は、やはり文房具メーカーが製造販売しているアイテムの方が信頼感が高いようです。職種によっては、1日に何百回と使用することになる手動パンチは、目的に合ったしっかりした製品を選ぶことが重要なのです。
手動パンチを選ぶには、さまざまな点を考慮する必要があります。まず、最低限必要なポイントは、綴じ込むファイルに合った穴数が開けられるアイテムを選ぶことです。多い穴数のパンチで少ない穴のファイルに対応できることもありますが、用紙の耐久性などを考慮した場合、ファイル数と同じ穴の数が開けられるパンチを選んだ方が安定します。また、そのほかにも、パンチの性能やサイズ、大きさなどによっても手動パンチは選ぶことができるのです。
穴タイプで選ぶ
基本中の基本として、手動パンチが開けられる穴の数による違いがあげられます。最低数は1個からはじまり、もっともオーソドックスな紙ファイルに対応した2穴、システム手帳のリフィールによく見られる5穴、6穴、コンピューター用紙に適合した22穴、ルーズリーフバインダーで使用される26穴、30穴、ツイストノート用の34穴など多くのタイプが用意されています。2穴と4穴のように穴の間隔が等しく、互換性があるタイプもありますが、できるだけ自社で採用しているファイルと同じ穴数の手動パンチを選ぶようにしましょう。
性能で選ぶ
穴あけパンチは、同時に開けられる穿孔枚数によっても選ぶことができます。穿孔枚数は手動パンチを選ぶ上で重要な能力のひとつです。現在ラインナップされているものには、10枚までの穿孔枚数を持つものから、最大では300枚入以上の用紙に一気に穿孔できるタイプのものまで用意されています。穿孔能力以上の用紙を処理することは機械の故障にもつながりますが、穿孔枚数の多いパンチは機械自体が大きくなってしまいます。事務員の作業環境に合わせて適切なものを用意することが大切です。
サイズで選ぶ
手動パンチの大きさは、穿孔能力に比例して大きくなります。各事務員には、机の引き出しにもしまえるような20枚程度の穿孔能力を持つ小型のものを、数百枚を一気に穿孔できる大型のものは、全員が使えるように所定の場所に管理すると作業効率が高まります。
小型パンチ

文房具として一般的に販売されているものです。穿孔能力は10枚くらいまでのものが多く、小型で保管や持ち運びが容易です。
中型パンチ

穿孔能力50枚までの手動パンチです。ガイドゲージなどの機能が付いたパンチも多くなります。
大型パンチ

100枚単位の穿孔能力を持つパンチです。力を加えやすいようハンドルも大きくなります。通常の押し込むパンチとは別に、ハンドルを回すことでドリルのように回転させて穴をあけるタイプもあります。
手動パンチは、事務職にとっては必要不可欠な事務用品です。さまざまな帳票の類を処理し、整理整頓しておくことは円滑に事業を進めていくためには欠かせません。効率よく帳票を整理し保管するためにも目的別に複数の手動パンチを用意しておくことが重要です。