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液状ガスケットの種類と特長

接合部の機密性を高めたり、油密や水密性を高めたりするためには、液体ガスケットが最適です。これは、常温では流動性のある物質ですが、接合部に塗布すると一定時間後に乾燥する特徴があります。液体ガスケットにも種類があるので、それぞれの特長を比較して使い分けましょう。

液状ガスケットとは

液体ガスケットは接合部の油密、水密、機密性を完全に保ち、漏れ防止をしたいときに使用する接着剤です。常温では流動性のある物質で、塗布することで一定時間後に乾燥し効果を発揮します。つまり中身の漏れを予防するためのシール効果のある液体物質のことです。

液状ガスケット

液状ガスケットの特長

単体でシール効果を発揮し、少量の塗布でも効果が得られるため、結果的にガスケットの材料費の削減につながるでしょう。液体状のため、どんな形状のものでも塗布することができ、固定ガスケットと比べて事前の調査不要で使えるのがメリットです。

また、比較的低い締め付け面圧でも使用でき、作業が簡素化となるため、部品や材料費の削減になります。増し締めは不要で、作業が楽なのも特長の一つでしょう。さらに、どんな形状や寸法のフランジにも対応でき、在庫管理が合理化となるメリットもあります。

液体ガスケットの塗布を機械化することで、塗布量が一定で無駄が少なくなり、品質の安定化にもつながるでしょう。作業人数も必要なくなるため、生産ラインにおける自動化が可能です。液体ガスケットの塗布を機械化すれば、塗りすぎや塗り不足が少なくなります。

液状ガスケットの使用上の注意

塗布する場所に油、水、ゴミなどが付着していると、耐圧性が低下してしまいます。使用時には、汚れや油分、水分などをよく取り除いてから塗布しましょう。液体ガスケットを塗布した箇所は取り外しが難しくなりますので注意してください。

また、大きなクリアランスを持ったフランジには向いていません。無溶剤タイプの液体ガスケットを使用する場合は、乾燥するまでに時間がかかりますから、適切に放置する必要があります。シールする媒体が油や水などの場合は、それに対応した液体ガスケットを使用しましょう。

液状ガスケットの種類と特長

液体ガスケットのタイプは、有機溶剤タイプ、無溶剤タイプ、水性タイプの3つです。さらに、有機溶剤タイプは非反応型で変性アルキッド系・繊維素エステル系・合成ゴム系の3つに分類され、無溶剤タイプは非反応型でフェノール系・変性エステル系、反応型でシリコーン系・アクリル系と分けられます。水溶性タイプは非反応型で水性アクリル系です。

さらにRTVシリコーン液体ガスケットには種類がいくつかあります。このタイプはカートリッジから押し出すだけで硬化させることができ、特殊な操作を必要としないため、誰でも手軽に使用が可能です。

脱オキシム型

長所は臭気がほとんどなく、特性バランスが良好で、各種材料との接続が良好という特長があります。短所は腐食の概念(銅系)、樹脂侵食性に注意が必要なことです。

脱アセトン型

長所は硬化が速く、腐食影響がなく、無臭なことです。ほかにも保存性や作業性に優れ、密封耐熱性も良好といったメリットがあります。短所は深部硬化性に劣り、黄変性がある点です。

脱アルコール型

長所は臭気がほとんどなく、腐食影響がないこと、短所は硬化が遅く、保存性能に劣り、耐熱性に劣る点です。

脱酢酸型

長所は高強度の特長を持ち、硬化が速いことです。また、接着力が高く、透明性があります。短所は酢酸の臭気があることや、樹脂侵食性や腐食の概念に注意が必要な点です。

液体ガスケットを利用するとさまざまな耐圧性能を高めることができ、作業効率がよくなり、材料費の削減から加工費の削減にまでつながります。さまざまな形状にも使用することができますから、複数の在庫を抱えなくても済むという点もメリットです。液体ガスケットには種類がありますから、それぞれの特長をよく把握しながら使い分けましょう。

シールする媒体により選ぶ種類も異なるため、適したものを選んでください。ただし、使用する場所によっては液体ガスケットが適さない場合もあるため注意しましょう。

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