工具の通販モノタロウ リークテスター リークテスターの特長と検査方式

リークテスターの特長と検査方式

リークテスターは、冷媒のフロンガス漏れ検査などに使用されているテスターです。ガス器具や水道器具、油圧製品から医療器具まで幅広い分野において様々なワークの漏れ検査に利用されており、近年では需要が伸びているといわれています。 目視式検査方法と比較してのメリットと、リークテスターの特長と各検査方式をご紹介しましょう。

リークテスターとは

リークテスターとは、その名の通り、リーク(漏れ)のテスター(検査器)です。配管や部品、完成品などに漏れがないかを検査するもので、加圧や減圧による圧力変化から、ガス・空気・水の漏れを電気的に検知します。 リークテスターの方式は、油圧、水圧、空気圧がありますが、現在主流となっているのは空気圧方式です。

リークテスター

漏れを検査する方法は、以前より目視によって行われてきました。パンク修理が分かりやすい例です。チューブを水中に沈め、空気の漏れを目視によって検査します。このように水の中で漏れを検査する方法を「水没目視検査」と言います。

漏れの個所が分かるという点では、パンク修理などには向いていますが、検査の技量を必要とすることや、数値としての管理ができないなどの理由から、生産ラインに導入するような自動化は不可能です。 近年になって、漏れ量を数値として把握でき、自動化を可能にする装置としてリークテスターが普及し始めました。

リークテスターを利用した検査と水没目視検査の特長

◆特長
  • <リークテスター>
  • 空気式であれば、ワークを汚すことなくドライな状態で検査ができ、検査後の乾燥工程も不要なので作業の効率化に繋がります。水没検査と違い、錆の発生も心配ありません
  • 漏れ量の許容範囲を数値として管理できるので、生産ラインでの良品と不良品の選別が可能となります
  • 個人が行う目視式検査と異なり検出力に差がなく、短時間で検査を行うことが可能です

  • <水没目視検査>
  • 漏れ箇所は確認できますが、検査する人によって個人差が生じます
  • イニシャルコストは低いですが、個人による検査なのでランニングコストがかかります
  • 検査後の乾燥工程を必要とし、また水没による錆の心配もあります

◆検査方法

リークテスターのワーク方法は、内圧式や内圧チャンバー式、外圧式に加え、半導体式と赤外線呼吸式があります。それぞれの方法を解説しましょう。

  • <内圧式>
  • ワーク内部を加圧する方法です。加圧後、外部への漏れによるワーク内の圧力変化の有無を検出するもので、開口部の多いワークに適しています。
  • 加圧→ワーク内
  • 圧力測定→ワーク内

  • <内圧チャンバー式>
  • チャンバー内に置かれたワークに加圧し、チャンバー内の圧力変化の有無を検出する方法です。ワークを入れた状態のチャンバー内の空間が小さいほうが、より感度が上がります。開口部と凹凸が少ないワークに適した方法です。
  • 加圧→ワーク内
  • 圧力測定→チャンバー内

  • <外圧式>
  • 外圧式はチャンバー内を加圧する方法です。加圧によってワーク内へ漏れ出たチャンバー内の圧力変化を検出するもので、密閉型容器の検査に適しています。
  • 加圧→チャンバー内
  • 圧力測定→チャンバー内

  • <赤外線吸収式>
  • 赤外線を吸収することで微量のもれも検出できる方法です。干渉ガスの影響は受けにくく、反応時間が速いことが特長であり、新冷媒の検査に適しています。

  • <半導体方式>
  • 赤外線吸収式に比べ干渉ガスの影響を受けやすく、温度や湿度にも影響されやすいですが、高感度で寿命が長いことが特長です。

まとめ

リークテスターの特長と検査方式、目視式検査と比較してのメリットをお伝えしました。漏れ量の数値化で部品や製品の生産管理を徹底することができ、目視式検査に比べイニシャルコストがかかるものの、作業効率が上がることに期待できるでしょう。 ただし作業効率を上げるには、それぞれのワークに適した検査方式のリークテスターを選ぶことが重要です。

リークテスターは持ち運びのできる小型のものから、生産ラインに導入できるタイプまであります。モノタロウでは、電気計測器として各検査方式のリークテスターを多種取り扱っており、それぞれの商品の特長や用途、検知方式も詳しく表示されているので、最も適したリークテスターをお選びいただくことが可能です。

『空調配管用計測器』に関連するカテゴリ