LANケーブル設置時に必要な工具の種類と選び方
LANケーブル設置時に必要な工具の種類と選び方
LANケーブルを接続するには、以下のようなアイテムが必要です。
LANテスタ
LANテスタとは、パソコンとモデム間などインターネット回線接続のためのケーブルの結線状態や接続不良などを確認するためのツールです。LANケーブルには、非シールド対撚り線のUTPケーブルとシールドされた状態のSTPケーブルがありますが、通常は両方のケーブルに対応しています。
また、通常の事務所や一般家庭でのLANケーブル接続の場合は、RJ-45というコネクタ形式に対応していれば大丈夫です。
かしめ工具
電気機器にハンダ付けなどを介することなく、電気線を接続できるのが圧着端子です。この圧着端子をしっかりと固定するために用いられる工具をかしめ工具とよびます。ペンチなどで代用する方もいますが、不完全な圧着は電気機器の誤作動や動作不良にもつながるため危険です。また、LANケーブルを自作するなどの場合、ロードバーとコネクタとの接続には、かしめ工具が必須です。
かしめ工具には垂直方向に力を加えるものと、水平方向に力を加えるものがあり、それぞれ簡易的なものからラチェット機能が搭載されたものなどがあります。ラチェット機能は、歯車の組み合わせで一方方向にしか力が加えられないもので、かしめが圧着し終わるまで力が逃げることがありません。
皮むき工具
ニッパーなどで代用される方もいますが、LANケーブルの場合は太さもあるため専用の皮むき工具を使用した方が確実にきれいに仕上げることができます。UTPケーブルの外側だけを向ける工具やフラットケーブルにも対応している工具などさまざまなタイプが販売されていて、使用するケーブルの形状に合わせて購入する必要があります。
切断工具
LANケーブルは、複数のコードの集合体で外側を皮むき工具で切ったあとは、中の配線コードを適切な状態にする必要があります。コード自体がうすく、カッターやニッパーなどでは内部の電線に傷をつけてしまうこともあるため、専用のワイヤーストリッパーなどを用います。
切断工具にはケーブルの太さによって適合するサイズに違いがありますが、LANケーブルの構築に利用するさいは、UTPケーブル適合とか適合サイズ5~6などと記載されたものを選ぶといいでしょう。
LANケーブルの選び方
LANケーブルは、パソコンなどとモデムを有線で接続するために使用されるコードのことで品質やコネクタの形状の違いによってカテゴリという形式で分類されています。
LANケーブルのCat(カテゴリ)とは
カテゴリ | 帯域 | 伝送距離 | 伝送速度 | 通信規格 | コネクタ形状 |
---|---|---|---|---|---|
Cat5 | 100MHz | 100m | 100Mbps | 100BASE-TX | RJ-45 |
Cat5e | 100MHz | 100m | 1Gbps | 1000BASE-T | RJ-45 |
Cat6 | 250MHz | 100m | 1Gbps | 1000BASE-T | RJ-45 |
Cat6A | 500MHz | 100m | 10Gbps | 10GBASE-T | RJ-45 |
Cat7 | 600MHz | 100m | 10Gbps | 10GBASE-T | GG45 |
一般的には価格的にも安定している通信規格10GBASE-Tのものが使用されることが多いです。100mの伝送距離があることから事務所などでの取り回しでも問題ありません。ケーブル購入時は、どのルートで配線をはわせるのかをしっかりと確認し、十分な長さのものを購入することが大切です。
通信回線が早くなり、情報のダウンロード、アップロードが速やかに行われるようになると、時間効率が上がるだけでなく社員のストレスの緩和にもつながります。そのためにはLANケーブルを適切に接続する必要があり、自社でLANケーブルを設置する場合には、必要な工具をしっかりと準備しておく必要があるのです。