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吊り金具の種類と選び方

吊り金具は、壁などに洋服などをぶら下げるだけでなく、物と物をつなげるジョイントとしての使用方法もあります。豊富なラインナップが用意されているだけでなく、組み合わせ次第でさまざまな使い方のできる吊り金具ですが、効果的に用いるためにはデザインだけでなく素材の特徴についても知っておく必要があります。今回は、吊り金具の種類や素材から正しい選び方について説明します。

吊り金具とは

日常生活においては、天井や床にさまざまなアイテムを吊り下げるために使用される金具のことを指します。事業所や工事現場などでは、より耐荷重の大きい本格的な吊り金具が使用されています。

吊り金具の種類と選び方

吊り金具には、使用目的に応じてたくさんの種類がラインナップされています。まずは、使用目的やデザインで選び、その後、荷重などを加味して素材などで絞り込むと間違いが少なくなります。

タイプから選ぶ

吊り金具のデザインは、使用目的ごとに多くの種類があります。

フック

フック

もっともオーソドックスな吊り金具で、壁などにネジ付するもの、粘着テープで固定するもの、磁石で止めるものなどさまざまなものがあります。


Sカン・S字フック

Sカン・S字フック

金属の棒をS字状に曲げたもので店舗などでも広く利用されています。通常、ネット什器などと併用して使用されますが、キッチンや物干しなどアイディア次第でさまざまな使いみちがあります。


ナスカン

ナスカン

ナスの形に似ているためナスカンと呼ばれています。キーホルダーや財布のチェーンといったファッションに多く利用されています。登山用のカラビナに似ていますが、カラビナはより耐荷重に優れたジュラルミンやアルミ合金が素材として使用されています。


スナップ

スナップ

バネ式やスプリング式などでジョイント部分を塞ぎ、通したヒモなどが容易に外れないような構造をした吊り金具です。日常生活では、ウォレットチェーンやペットのリードなどに使用されています。


ハンガーユニット

ハンガーユニット

使用したい部分にネジ止めし使用します。通常は、ヒモなどを通すリングとリングを固定するプレートがセットになっていますが、店舗によっては、プレート部分のみをハンガーユニットとよぶこともあります。ドアチェーンなどに利用されています。


リングフック

リングフック

リングが通された釘状の固定具を壁などに埋め込んで使用します。ハンガーユニットに似ていますが、設置方法などが簡略化されています。


O型フック

O型フック

ナスカンに似ていますが、通常楕円形をしています。ジョイント部分はバネ式のものやネジ式のものがあり、用途や強度によって使い分けます。


衣服用フック

衣服用フック

洋服や帽子といった衣料品を下げることに特化した吊り金具です。フックの仲間ですがデザイン性に優れ、さまざまな形状のものが用意されています。また、環境に合わせて豊富な取り付け方法があることも特徴です。


自在丸環

自在丸環

ハンガーユニットとリングフックが組み合わさったような形状をしています。ベースとなる部分をネジなどで固定して使用します。

材質で選ぶ

吊り金具には、さまざまな素材が用いられていますが、装飾部分とフック部分では違う素材が使用されていることがほとんどです。木製吊り金具といっても、フック部分にはスチールなどが使用されていることが普通ですから注意が必要です。

アルミ

合金にすることでさまざまな特性を持つアルミですが、通常利用されるアルミは軽く錆に強い反面、強度がやや弱いという特徴があります。比較的軽いものに対して利用されることが多いです。

スチール

鉄に炭素を加えて合成した合金で、鉄よりも高い硬度を持っています。非常に丈夫で使用する場所を選びませんが、錆に関しては通常の鉄と変わらないため屋外や水気の多い場所での使用には向きません。


ステンレス

ステンレスは直訳すると「錆びない」という意味で文字通り酸化に強い特性を持っています。耐熱性や強度にも優れているため屋外での使用や飲食関係の店舗などで多く利用されています。

亜鉛合金

ダイカストなどに用いられる合金で光沢があり、衝撃に強いという特性があります、身近なものでは缶ペンケースや名刺入れなどに亜鉛合金が使用されています。高級感があり丈夫なことから店舗やオフィスで使用されることが多い素材です。


塩ビ

非常に軽く、成形が容易なため吸盤フックの素材として使用されています。実際のフック部分は鉄やステンレスが用いられることが多いです。ガラスや鏡、凹凸のない冷蔵庫などに貼り付けられます。吸盤の効かないユニットバスの壁面には使用できないので磁石タイプのフックを代用します。

デザインが容易で高級感もあるため、衣料用を中心にさまざまなデザインのものが販売されています。ドアフックや帽子ハンガーなど多くのラインナップがありますが、木材はデザイン部分にだけ使用されることが多く、ハンガー部分は鉄など他の素材で作られることが多いです。


樹脂

材質自体が軽く加工しやすいため、さまざまなデザインのものが用意されています。金属に比べ強度に劣るため石膏ボード用のピンフックなどに用いられることが多いです。

黄銅(真鍮)

素材そのものに高級感があるため、衣料用のフックや店舗などのディスプレイに使用されることが多い吊り金具です。

まとめ

吊り金具には、たくさんのデザインがありますが、素材によっては目的の重量を吊り下げられなかったり、水回りの使用に適さなかったりする場合もあります。吊り金具を選ぶさいは、デザインだけでなく、素材の持つ特性や耐荷重にも注意を払う必要があるのです。