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圧着工具の使い方

圧着工具は、電線を圧着端子やスリーブに取り付けるための接続工具であり、電子機器の工作や、設置作業には必須のツールです。圧着工具にはいくつもの種類があり、その用途や使用方法によって分類することができます。

圧着工具の用途

圧着工具は、電線を端子に圧着、接続することを目的とする工具です。機器用の配線、屋内の配線工事など幅広いシーンで活用されています。

圧着工具は、使用方法や動作の仕組みから、手動片手式工具と手動両手式工具、手動油圧式工具、そして電動油圧式工具の4つに分類することが可能です。なお、手動片手式工具は裸圧着端子・スリーブ用のものと、リングスリーブ専用のものの2種類があります。

  • 図1-1
  • 図1-2

圧着工具の使い方

圧着工具は細かい作業を行うためのツールなので、手順をしっかりと確認しながら、丁寧に作業を行うことが大切です。圧着工具の使い方を、ポイントを絞ってご紹介します。

寸法、適用範囲の確認

締め付けを行うダイスは、端子の呼び寸法に適合した位置で使用しましょう。また、工具の取扱説明書を確認し、適用範囲内での圧着作業を行ってください。

端子の設置

被覆をむいた電線に端子を差し入れます。電線の芯線は、端子から約1mm出ている状態が適切です。過不足なく芯線が出るように調整してください。次に、圧着部位をダイスに設置します。オンダイスの側に端子のろう付部分が来るようにしましょう。

圧着

圧着工具を操作し、圧着を開始します。手動式・電動式どちらの圧着工具でも、圧着が完了したことを示すショック機構が設けられている製品では、ショックを感じるまでハンドル操作を反復する、またはスイッチを引き続けるなどの操作を行ってください。

片手式圧着工具の場合は成形確認機構が設けられており、圧着が完了するとハンドルが開くようになっています。ハンドルが開くようになるまで強く締め込みましょう。圧着が完了すると、端子には使用したダイスの規格が刻印されます。

使用上の注意点

圧着工具は電気配線に関わる工具であるため、使用方法を誤るとショートや断線を起こし、ひどい場合には火災などの重大な事故を招く恐れもあります。下記の点に十分注意を払って作業を行ってください

適切な工具を使用する

工具の適用範囲外の作業を無理に行ってはいけません。たとえば、絶縁被覆付端子や閉端接続子を裸圧着端子用の工具で無理に取り付けてしまうと、絶縁のための被覆体が圧着部で押しつぶされたり破れたりし、必要な耐電圧を発揮することができなくなります。

適切な長さで被覆をむく

電線の被覆をむく長さは、取り付けたい端子によって異なります。端子の作業指示書をよく確認して指示に従ってください。むき方が長すぎる場合・短すぎる場合、どちらの場合も圧着の性能に関わります。

圧着端子の取り付けに注意する

適切な工具を用いて適切に圧着を行っても、圧着端子自体の設置が誤っていて圧着に失敗する場合があります。圧着端子のサイズが芯線の太さに適合していない、圧着端子を逆向きに取り付けてしまう、芯線の差し込み具合が適切でない、などはよく起こりがちな間違いです。

適切な歯口で圧着する

端子のサイズに適合した歯口を使用して圧着します。歯口が大きすぎても小さすぎても適切な圧着を得ることができません。

圧着位置に注意する

圧着は、適切な位置で行う必要があります。端子の作業指示書に従って、適切な位置を確認してから作業にあたってください。

感電に注意する

圧着工具を用いた作業では電線を取り扱うため、電線に電気が流れていないことを確認してください。活線を圧着してはいけません。また、周囲に活線がある環境での作業は危険なため避けてください。

怪我に注意する

圧着工具のダイスやハンドルは開き口が狭く、作業時に手指などを挟むことがあります。十分に注意しながら圧着を行ってください。

まとめ

圧着工具は、電線に端子を接続する際には必ず使用する工具です。適切な圧着のためには、寸法や適用範囲などの各種規格を守らなければなりません。正しい使用方法をよく確認したうえで、丁寧に作業を行ってください。

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