コンパクト形蛍光灯の特長と型番の見方
コンパクト形蛍光灯の特長
コンパクト形蛍光灯(コンパクト形蛍光ランプ)とは、一般的な直管蛍光灯よりも小型化された蛍光灯のことです。細く短い発光管を数本結合させたり、管をU字型に折り曲げたりしてコンパクトに設計されています。 小型ですがワット数や形状、明るさ、カラーも豊富で、主にスタンドライトや間接照明、ダウンライト、廊下・階段・給湯室やフロアライトの照明などに使用されるものです。近年はLEDタイプも多く登場しています。
コンパクト形蛍光灯の口金は一か所(片側ピン)なので、通常の蛍光灯のソケットには接続が不可能です。また、よく電球型蛍光灯と同様に考えられますが、安定器を内蔵している電球型蛍光灯に対し、コンパクト形蛍光灯は安定器を内蔵していません。 そのため電球型蛍光灯が使える白熱電球用のねじ込み式ソケットには合致せず、安定器を内蔵しているコンパクト形蛍光灯専用のソケットがついた照明器具を用意する必要があります。ちなみにワット数が違うと口金の形状も異なる場合が多いので注意しましょう。
コンパクト形蛍光灯の種類
コンパクト形蛍光灯は、その発光管の形状によっていくつかの種類に分けられます。代表的な種類をご紹介しましょう。
- 【FPLタイプ・FHPタイプ】
- 2本管形タイプ。2本の蛍光灯を繋げた形状(2本ブリッジ)をしています。このうちFHPは高周波点灯方式です。長さは一般的な直管蛍光灯の半分程度。どちらも三波長の蛍光灯で演色性に優れ、主にスタンドライトなどに使用されます。
- 平均寿命…13W:6000時間、18~27W:7500時間、36~55W:9000時間
- 【FDLタイプ】
- 4本管形タイプ。2本ブリッジを2セット繋げ、計4本の柱を持った形状をしているため「ダブル」「ツイン」と呼ばれることもあります。明るさが増し、照明レイアウトの自由が広がりました。ダウンライトなどによく使用されます。
- 平均寿命…6000時間
- 【FHTタイプ】
- 6本管形タイプ。2本ブリッジを3セット繋げ、計6本の柱を持った形状をしています。発光管を環状に配置しているタイプもあり、隙間がないため2本や4本タイプと比べて均一な配光を期待できるでしょう。ダウンライトやホール照明、エクステリアなどに使用されます。
- 平均寿命…10000時間
コンパクト形蛍光灯の型番の見方
コンパクト形蛍光灯の型番は「FPL 36 EX-L」というようにアルファベットや数字で構成されており、パッと見ではわかりにくいかもしれません。しかしそれぞれの意味がわかれば、最適な製品がどれかわかりやすくなります。こちらでは型番の見方を解説しましょう。
コンパクト形蛍光灯の型番は、「ランプの形状(種類)」「大きさの区分(消費電力)」「光原色(演色性能)」の3つを表しています。「FPL 36 EX-L」を例にとって順番に見ていきましょう。
最初のアルファベット3文字は、上記でもご紹介した「FPL」「FDL」「FHT」といったランプの形状です。何本の発光管を使用した蛍光灯が欲しいかに合わせて選びましょう。上記の3種以外にも「FML」「FHT」などがあります。
アルファベットの後に続く数字は、そのランプの大きさの区分、つまり定格ランプ電力を表しています。「36」と記載されていれば、消費電力が36Wだということです。
ランプの光色を表しています。「EX」で表されている製品は三波長形です。一覧を以下に記します。
- 【三波長形】
- EX-L…三波長形電球色(3000K)※ELと表されることも
- EX-L・27…三波長形電球色(2700K)
- EX-WW…三波長形温白色※EEと表されることも
- EX-W…三波長形白色※EWと表されることも
- EX-N…三波長形昼白色※ENと表されることも
- EX-D…三波長形昼光色※EDと表されることも
- 【その他】
- ANXもしくはAX…ナチュラルホワイト
- R…赤
- G…緑
- B…青
型番が表している内容は、実はそう難しくはありません。把握すればランプを購入する際、間違った製品を選ぶことなくスムーズに進めることができるでしょう。お使いの照明器具に合わせて、適切なコンパクト形蛍光灯を選ぶことが大切です。