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コーススレッドの選び方

ネジ山の間隔が大きく、ネジの溝も深く、強固な締結が得られることが特徴の木工用ネジです。コーススレッドにはネジの溝の入り方によって2つのタイプがあり、それぞれのタイプごとに用途や役割が異なっています。コーススレッドの種類や、選び方、長さの基準について見てみましょう。

コーススレッドとは

強力な締結力を特徴とする木工用の木ネジ(ビス)の一種です。コーススレッドは一般的なネジとは異なり、尖った先端と、深くて幅広のネジ山を持ち、木材などの材質に自ら食い込みながら打ち込まれます。

コーススレッドは、スリムビスなどの一般的なビスとよく似たネジです。両者は共に尖った先端とネジ山を持つビスですが、コーススレッドはネジ山の深さが最大の特徴となっています。 コーススレッドのほうがより粗く深いネジ山を持っており、このネジ山が打込みたい木材の肉をしっかりと捕まえ、すばやく強固に締結することが可能です。釘などに比べて引っ張る力に強く、またねじのように下穴なくても木材に直接打込むことができます。インパクトドライバーなどで木材に打ち込んで締結するのによいでしょう。

 

種類で選ぶ

半ねじ

半ねじ

形状

先端部分から途中までに溝が彫られ、それ以降はストレート形状

用途

木材の接着に

注意

長期間経過した場合、木材の痩せによって半ネジタイプではネジ山のない部分でコーススレッドと木材との間に余裕ができ、ガタツキが起きる可能性があります。また、ねじ頭が経年劣化で取れた際などに木の接合がとれる場合があります。


全ねじ

全ねじ

形状

先端からネジ頭までの全長にネジ山が彫られているもの

用途

半ねじで接着した際の補強に

注意

全ねじでは木材をきちんと接合できません。 コーススレッドの全体が常に同じ強さで木材を掘り進めておらず、ネジ頭付近の掘り進む力は強く、先端付近の掘り進む力はより小さくなるからです。どうしても全ネジを用いて木材同士の接合を行う必要がある場合、接合する木材同士をあらかじめボンドで固着しておいたり、クランプや万力で強く固定したりしてからコーススレッドを打込みます。

 

素材で選ぶ

コーススレッド本体の素材は強度に大きな影響を与えます。柔らかいコーススレッドを使用すると、ネジ頭がつぶれてしまったり、軸が歪んでしまったりというトラブルが起きがちです。目的にのコーススレッドを選択しましょう。

スチール(鉄製)

スチール(鉄製)

亜鉛メッキを施され「ユニクロ」「クロメートル」と呼ばれる。

特長

安価で購入できるが腐食しやすい

目的

屋内使用で強度が必要ない場合


ステンレス製

全ねじ

硬い木材を接合する場合や長いコーススレットを使用するときなどに

特長

耐食性があり錆びにくい

目的

屋外で使用し強度が必要な場合

 

長さの基準で選ぶ

コーススレッドには、25mm程度から150mm程度までさまざまな長さの製品があります。木材同士の接合などを行いたい場合、どれほどの長さの製品を選択すればいいのか迷ってしまうかもしれません。ここでは、コースレッドの長さの基準についてご説明しましょう。コーススレッドで接合するときは、コーススレッドが取付物(取り付けたい部材)を貫通することはもちろんのこと、その先の木材(木下地)にしっかりと十分に食い込むことが必要不可欠です。このとき、十分な食い込みを得るために必要なコーススレッドの長さは、「取付物の厚み+20mm以上」を目安としましょう。

ただし、取付物の厚みが20mmよりも大きい場合は例外的な対処が必要です。この場合、「取付物の厚みの2倍以上」の長さをもつコーススレッドで対応して下さい。

長さの基準で選ぶ
まとめ

コーススレッドは、木材に対して強固な接合が得られる基本的な部材です。取付材や木材の厚みを考慮しながら適切なタイプの製品を選択して、効果的に接合を行うようにしましょう。