チェーンソーの使い方
チェーンソーとは
チェーンソーとは、エンジン駆動のパワーで力強い切断力を得る大型の切削工具です。ガイドバーの外周をソーチェンと呼ばれる小さなノコ刃付きのチェーンが高速回転することによって切断を行います。
チェーンソー

チェーンソーは、フロントハンドルとリアハンドルの2箇所を手で掴み、両手で使用しますが、リアハンドルの位置は商品によって異なります。ハンドルが本体の尻部にあるのがリアハンドルタイプ、本体の上部にあるのがトップハンドルタイプです。チェーンソーの使い心地は、保持した時の持ちやすさが大きく影響します。作業者の体格にあった使いやすいチェーンソーを使用することが大切です。
- リアハンドルタイプ
- トップハンドルタイプ
チェーンソーの使い方
チェーンソーは使用にやや熟練を必要とする工具です。正しい使用方法をよく理解した上で、落ち着いて作業を行うようにしましょう。以下にチェーンソーの使用方法をご紹介します。
作業場の周囲に、切削の邪魔になりそうな物や、落ち葉、おがくず、燃料などの可燃物があれば取り除いてください。樹木の切り倒しを行う場合には、倒れる方向や転がるスペースを想定し、作業従事者の退避場所や動線とあわせてきちんと確保しておきましょう。作業中は、作業者の15m以内に人や動物が近づくことがないようにしてください。
チェーンソーの燃料は、無鉛ガソリン25~50に対して2サイクル専用オイル1の割合で混合した混合燃料です。容器で適切な割合に混合し、燃料タンクに注入してください。また、ソーチェンの潤滑に用いるチェーンオイルも必要に応じて補給が必要です。
ソーチェンは、張りすぎていてもたわみすぎていても断裂や脱落の原因となって危険です。ガイドバーの下部で、タイストラップが軽くガイドバーに接している程度に、張り具合を調整しましょう。
作業開始前に必ず各部の点検を行ってください。緊急停止のためのチェーンブレーキの動作確認、全体の破損や変形、ひび割れの有無の点検、ロックレバーの動作確認、各部のボルト、ナットの締め具合、チェーンオイルの吐き出し状況の確認などを行います。
両手と足を用いてエンジンを始動させます。しっかりと本体を保持しながら、ガイドバーの下側を被切削物に当て、切削を行いましょう。立木の伐採の場合は、樹木が倒れ始めると同時に速やかにチェーンソーの動作を停止させ、退避してください。
チェーンソーの使用上の注意
チェーンソーは、ちょっとした不注意が大事故につながることもありますので、使用には細心の注意を払う必要があります。以下にチェーンソーの使用上の注意すべきポイントをご紹介します。
チェーンソーの給油や使用の際、周囲で火気を使用するのは厳禁です。また、作業環境からは燃えやすいものや余分な燃料を取り除いておきます。特に排気口から出る排気は高温になるため注意が必要です。排気が継続的におがくずなどに当たり続けることで温度が上昇し、ふいに引火して火災となったり、爆発につながったりすることがあります。
ガイドバーの先端~上側の部分が木材等に当たると、ソーチェンを送るパワーによって木材等が作業者の方向へ跳ね上げられることがあります(キックバック)。これを防ぐため、ガイドバーの先端~上側には絶対に木材や障害物が触れることのないよう、よく確認してください。
チェーンソーは技術の習得がやや難しい工具です。初心者は専門教育機関での講座を受講することが望ましいでしょう。一度技術を身につければ、現場で行える作業が飛躍的に広がります。