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ダンボールの強度と選び方

ダンボールとは、その名の通り段のあるボール紙のこと。商品や青果類の梱包、運搬、養生や引越しなど様々な用途に使われます。その厚さや材質によって強度が異なるため、使用の際は用途に合わせた選定が必要です。ダンボールの選定ポイント「強度」について、仕組みや構造から見ていきましょう。

ダンボールとは

ボール紙で作られているダンボールですが、一般的には3枚の原紙による三重構造から成っています。ダンボール形成に必要な原紙は「中しん」と「ライナ」という2種類です。

「中しん」とは、波形に成形したボール紙のこと。「ライナ」とはフラットに使用されるボール紙のことで、「表ライナ」と「裏ライナ」があります。中しんを表ライナ・裏ライナの2枚で挟み、糊付けしたものがダンボール板です。この巧みな接合は構造力学的にも大変優れており、紙でありながら高い強度を生み出します。

ダンボールとは

ポイントとなるのは、中しんの厚みや波の形です。中しんによって形成されたダンボール板の厚み(段)を「フルート」といって、いくつかの種類に分けられます。このフルートによって強度や特徴が大きく異なってくるため、目的に合わせて選定すると良いでしょう。

また、ライナに使用される原紙も製品によって異なります。ちなみに両面にライナを貼ったものを「両面ダンボール(あるいはシングル)」、片面にしか貼っていないものを「片面ダンボール」、両面ダンボールと片面ダンボールを合わせたものを「複両面ダンボール(あるいはダブル)」、更に3層にしたものを「複々両面ダンボール」と呼びます。

ダンボールの強度は、「フルートの種類」と「ライナの材質」の2点に大きく関係してきます。それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

フルートの種類から選ぶ

ダンボール板の厚みを表すフルート。いくつか種類があり、JISによってA、B、Cは30cmあたりの波型の数や厚みが規定されています。フルートによって強度が異なり、使用用途が変わってくるので選定の参考にしてください。

フルート

Aフルート

波の数30cmあたり34±2個。最も段の高さがあり強度にも優れたタイプです。衝撃吸収性と圧縮強さに優れ、商品の梱包や青果類の外箱など、最も多くの用途に使用されます。

Bフルート

波の数30cmあたり50±2個。厚みがなく潰れにくいので、書籍やCDなど軽量な商品の梱包の他、瓶詰や缶詰などの梱包に使用されます。また折り込みやすいという特性を活かし、POPや複雑な組み立ての内装箱などに使用することも。


Cフルート

波の数30cmあたり40±2個。Aフルートよりも薄いですが、波の数が密になっているためAフルートと変わらない強度があります。保管に場所を取らない点がメリットです。

Eフルート

波の数30cmあたり93±5個。実際には80以上程度となっています。一見厚紙のようにも見えるほど薄いダンボールです。段が目立たず、印刷も美しく載るため、化粧箱やパッケージに使用されます。ただし強度は低めです。


Wフルート

二重になっているため、最も分厚いです。丈夫な点が大きな特徴で、Aフルートの約1.5倍の強度があります。重量物の他、凹凸が多い製品など緩衝性が必要な製品の梱包、輸送条件が良くない時の運搬にも使われます。

 

 

材質から選ぶ

ライナ表・裏に使われる原紙にも、古紙の含有量や重さによって種類があります。名称は、強度の低い方から順に「C5」「C6」「K5」「K6」「K7」。古紙の含有量が低く、バージンパルプの割合が多くなるほど強度が高くなっていきます。

種類のアルファベットは古紙が多いかどうか(Cは古紙が多く、Kは古紙に加えバージンパルプを使用)を、数字は重さを示す指標です。また、もちろん強度が上がれば価格も比例して高くなります。用途や予算に合わせて選定しましょう。

C5

古紙含有率90パーセント。コストは低いですが強度も低めです。Bフルートに用いられることが多く、アパレル製品など軽量物の梱包や仕切り板などによく使用されます。

C6

重量があるためC5よりも強度は高め。以前は一般的な材質でしたが、現在では軽量化が進んだためK5に代用されることが多く、あまり見かけなくなりました。


K5

バージンパルプの配合率は約30%。強度とコストのバランスが良く、Aフルートでもよく用いられる、現在最も一般的な材質です。小さな製品の梱包やパッケージなど、様々な用途で使用されます。

K6

強度が高く、野菜・果物や冷凍品、機械製品といった重量がある物の梱包に適した種類です。また潰れにくいため、積み上げることを前提としている際にも使用されます。


K7

非常に強度が高く、重量物・精密機械の梱包や海外への輸出時に使用します。あまり一般的には使用されないため、オーダー注文することが多くロット数が必要です。

 

 

構造と強度の関係

ダンボールの強度は、フルートの種類と材質の組み合わせによって決まります。厚くて材質が丈夫であるほど、比例して強度が高くなっていくと言えるでしょう。そのため、厚みがあるからといって丈夫というわけでも、価格が高くなるというわけでもありません。以下の図を参考に、必要な強度を得られるフルートと材質を見極めましょう。

構造と強度の関係

まとめ

積み上げ数や荷重のかかり方、温度や湿度といった輸送条件などによってもダンボールの強度は異なってきます。中身の重さや形状も踏まえ、最適なフルートの種類と材質を選定しましょう。

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