車の騒音の静音化対策

自動車の騒音はやっかいです。ほんの少しの音でも、気に触り始めると運転者が運転に集中できなくなったり、車内の会話が聞こえにくくなったりといったトラブルを招きます。 新車時は小さな音だったのに、経年によって音が大きくなることも少なくありません。適切な静音化対策を取ることで、より快適な社内環境を実現できます。

騒音が発生する原因と静音化対策

自動車の騒音は、たとえ小さな音でも長距離運転などの際にはストレスとなるため、少しでも軽減しておきたいものです。とはいえ、そのタイプはさまざまなものがあります。騒音のタイプごとに、取るべき静音化対策を覚えましょう。

エンジン音

車の走行時に、エンジン、及びミッションやサスペンション周辺から発生する音です。ボンネットの内部で反響し、音が拡大されて車内に聞こえてくることで騒音となります。

エンジン音の静音化には、ボンネットの裏側に貼り付ける静音シートが有効です。車種に合わせたサイズのシートを、ハサミでカットして貼り付けるだけなので簡単に対策できます。 また、ダッシュパネルに貼るタイプの吸音シートや、バルクヘッドやアッパーマウント周辺に貼る制振シートなどさまざまな製品が販売されているのも特徴です。組み合わせればより高い効果が期待できるでしょう。

エンジンルーム静音シート

ロードノイズ

ロードノイズとは、走行中、路面の凸凹の影響を受けてタイヤが振動することによって発生する音です。振動がサスペンションや車体に伝わり増幅することで大きな騒音になり得ます。

また、タイヤが雨天時に水しぶきを巻き込んだり、小石を巻き込んだりしたものがフェンダーライナーに当たり大きな音を立てるケースも少なくありません。 フェンダーライナーはタイヤ周りで発生した騒音を車内に侵入させない遮音効果を持ちますが、近年、車体の軽量化が進みこれが薄くなる傾向にあります。

ロードノイズを抑えるためには、デッドニング(制振)調整が効果的です。フロントタイヤハウス内とフェンダー周辺に制振シートを貼付したり、ノイズレデューサーを施したり、細かな隙間に遮音材を詰めたりすることで対策します。

ビビリ音/きしみ音

ビビリ音/きしみ音とは、走行中の振動によって生じる「ジジジジ」や「ビビビビ」といった不快な音です。多くは、ネジやクリップがゆるんでいたり、ダッシュボードがガタついたり、ダッシュボード内部の小物類などが振動したりきしんだりすることで発生します。

対策としては、まずはダッシュボードの中を空にし、ダッシュボードのフタを開けて走行してみるなどして原因究明をするのが近道です。音の発生源が判明したら、ネジやクリップを締め、パネルの隙間にクッションを貼るなどして対策します。

風切り音

風切り音とは、走行中に生じる「ビュービュー」といった強い風が吹くような騒音のことです。自動車は、走行時に車体の周りに強い流れの気流を発生させます。この気流がパネルのわずかな隙間などに流れ込み、激しく渦を巻くことで、隙間の中で音が増幅され、大きな騒音となって車内に響くようになります。

風切り音は、車体の周りに発生する気流と垂直に交わるパネルの溝などが主な発生個所です。これらは、パネルの隙間部分などに専用の整流パーツを取り付けたりゴムシーラーで埋めたり、エアロパーツを設置したりすることで気流の渦を軽減できます。

自動車の静音対策のコツ

自動車の騒音にはさまざまな種類があり、1種類だけではなく複数の種類の騒音が同時に発生することもあります。したがって、静音対策も複数種類の対策を複合的に試すことが必要です。

一方で、行き過ぎた静音対策を取ると、車外の音が聞こえなくなり危険を招く場合もあります。総合的なバランスを意識しながら静音対策を行いましょう。

まとめ

自動車の騒音にはさまざまな発生原因があります。騒音は運転者の集中の妨げになったり会話の邪魔になったりするため、車内の環境を適切に保つためにも、騒音対策は欠かせないものです。静音対策の製品は非常に多種多様なものが販売されていますので、車種や環境に合わせて対策を試してみるとよいでしょう。

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