アンテナの種類と選び方
UHFアンテナ
UHFアンテナとは、地デジの放送電波を受信するために欠かせない、UHF専用のアンテナです。「UHF」とは「極超短波」、つまり、周波数300MHz~3GHzまでの電波のことで、地デジ放送や携帯電話・無線LANなどの通信に使用されます。特にテレビ放送に使用するのは470~710MHzの帯域です。テレビ局はこの電波を分け、チャンネルを割り振って発信しています。
UHFアンテナとは、地デジの放送電波を受信するために欠かせない、UHF専用のアンテナです。「UHF」とは「極超短波」、つまり、周波数300MHz~3GHzまでの電波のことで、地デジ放送や携帯電話・無線LANなどの通信に使用されます。特にテレビ放送に使用するのは470~710MHzの帯域です。テレビ局はこの電波を分け、チャンネルを割り振って発信しています。
●八木式アンテナ
一般家庭でよく見かける、魚の骨のような形状のアンテナです。規格が豊富で、電波の強弱によって自分に合っているタイプを選ぶことができます。高い位置に取り付けるので電波を受信しやすい点がメリットです。ただ、建物の景観を損なうとして嫌われることもあります。
●平面アンテナ
平面状になっており、壁面に設置するタイプのアンテナです。フラットアンテナと呼ばれることもあります。すっきりとまとめることができるため、建物の景観を損ねません。片流れ屋根など、八木式アンテナが設置できない形状の建物にも向いています。ただし取り付け位置が低くなる場合、ブースターが必要になるケースもあるため注意が必要です。
●室内アンテナ
コンパクトなタイプのアンテナで、室内に置いて使えます。設置工事の必要がなく、安いコストで手軽に設置できる点が最大の魅力です。地デジ環境の整っていない集合住宅などに向いています。しかし、電波の受信が安定せず、放送が見られない可能性もあるため、電波が弱い地域での使用は避けた方が良いでしょう。
親局・中継局から離れるほど、電波が弱くなります。したがって、親局・中継局からどのくらい離れているかも、アンテナ選びには重要な要素です。テレビを見たい場所がどの電界地域に入っているのかを確認しましょう。
電界地域は、「強」「中」「弱」の3つに分けられます。
- 強電界地域…80dBμV/m。4~8素子の八木式・平面式アンテナが適しています。室内アンテナでも視聴できます。
- 中電界地域…70dBμV/m。14~20素子の八木式・平面アンテナが適しています。
- 弱電界地域…60dBμV/m。20~26素子の八木式・平面アンテナが適しています。
動作利得とは、「電波を受信できる性能」、つまりアンテナの感度です。数値が大きいほど利得が高く、受信しやすいということなので、アンテナを選ぶ際の参考にしましょう。動作利得は「素子(エレメント)数」に比例します。素子はアンテナの物理的な横棒です。反射器・放射器をそれぞれ「1素子」に数え、導波器の数を加えます。導波器の数が18なら、反射器と放射器の2に18を加え、「20素子のアンテナ」ということです。素子数が多くなるほど利得が高くなります。
電波は、文字通り波のように振動しながら進みます。この波の面が、地面に対して垂直(縦)か水平(横)かの違いが「偏波面」です。UHF放送の場合、中継局によって使用する偏波面が異なります。垂直の偏波面は素子が垂直のアンテナで、水平の偏波面は素子が水平のアンテナで受けなくてはなりません。受信する中継局の偏波面を確認してアンテナを選びましょう。
CSアンテナ・BSアンテナ
地上波放送のUHFに対して、CS・BSは衛星放送のことです。いずれも赤道上空、約3万6千kmの静止衛星を利用して放送電波を送信します。「CS」は「コミュニケーションサテライト(通信衛星)」、「BS」は「ブロードキャストサテライト(放送衛星)」の略で、それぞれ別の衛星です。ただ、両方とも同じ方角にあるため、両方に対応しているアンテナであればひとつのアンテナで受信することができます。
CS・BS放送を受信するには、専用のアンテナ(パラボラアンテナ)が必要です。UHFアンテナでCS・BS放送を受信することはできません。衛星は南西方向にあるので、周辺に大きなビルなど障害物がないことを確認して設置しましょう。それ以外には、アンテナをテレビに繋げるためのアンテナケーブルと、チューナー内蔵のテレビが必要です。チューナーが内蔵されていない場合は別途用意しましょう。
BSは地上波放送と似た、ドラマやニュースなどをメインとした番組構成であることに対し、CSはスポーツやアニメなど専門チャンネルが多いという特徴があります。受信料や契約料も考慮して、合っている方と契約すると良いでしょう。
「アンテナはどれも同じ」と思われがちですが、テレビを快適に見るためにはその地域や立地条件に合ったものを選ぶ必要があります。アンテナを選ぶ際は、種類はもちろん、規格部分にも注目してみると良いでしょう。