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防毒マスクの規格と使用環境

防毒マスクの規格

防毒マスクは、その性質上、非常に厳重な規格に基づいて製造されています。防毒マスクの規格には、労働安全衛生法に基づく国家検定規則と「JIS T  8152 防毒マスク」(日本工業規格)があります。特に、ハロゲンガス用、有機ガス用、アンモニア用、亜硫酸ガス用、一酸化炭素用の5種類については国家検定に合格したものでなければ使用できません。当社取扱の防毒マスクは、これらの規格に適合することはもちろん、これらの規格を上回る性能を発揮するよう製造されています。

作業環境と防毒マスクの選択

防毒マスクは、用途及び環境に適した吸収缶や面体を選ばないと、マスク本来の能力が発揮できず、作業者が危険な状況に陥ったり、あるいは性能に余裕が有り過ぎて不経済な使用法になったりします。

防毒マスクが使用できる環境

防毒マスクは、有毒、有毒物質を含有する空気をろ過して、きれいな空気を吸うための保護具です。従って、次のいずれにも適合する環境でしか使用することができません。

  • 作業環境空気中の酸素濃度が18%以上であること。
  • 使用しようとする防毒マスクに対し、表(A)に記す濃度のいずれも超えないこと。
    ただし、防毒マスクの一日の使用時間が、30分未満の場合は、表(B)に記す濃度のいずれも超えないこと。
  • 常温、常湿及び常圧であること。

作業環境空気の状態が不明であったり、作業環境空気中に吸収缶で除去できない有毒ガス等が存在したり、厚生労働省が定める管理濃度あるいはTLV-TWA 値が勧告されていない有毒ガス等が存在するような場合には、送気マスク又は自給式呼吸器をご使用下さい。



表(A)防毒マスクが使用できる有毒ガス等の濃度の上限

全面形面体付きのマスク
隔離式 直結式 直結式小型
2.0% 1.0% 0.1%
ただし、曝露限界の100倍
半面形面体付きのマスク
隔離式 直結式 直結式小型
2.0% 1.0% 0.1%
ただし、曝露限界の10倍


表(B)一日の使用時間が30分未満の場合に、防毒マスクが使用できる有毒ガス等の濃度の上限

全面形面体付きのマスク
隔離式 直結式 直結式小型
2.0% 1.0% 0.1%
ただし、曝露限界の300倍
半面形面体付きのマスク
隔離式 直結式 直結式小型
2.0% 1.0% 0.1%
ただし、曝露限界の30倍



注1)曝露限界

日本産業衛生学会の勧告する許容濃度値を適用します。ただし。許容濃度が定められていない有毒ガス等にあっては、ACGIH(米国産業衛生監督官会議)の勧告するTLV-TWA値を適用します。


注2)TLV-TWA(時間荷重平均限界値)

1日8時間、1週40時間の平常作業で有毒物質に繰り返し曝露されたとしても、ほとんどすべての作業者に健康障害を招くことがないと考えられる気中濃度の時間荷重平均限界値を示します。