ヘルメットの形状と機能について

基本形状
MPタイプ
Military Policeの頭文字に由来し、元々軍人が使用していたタイプ
野球帽タイプ
側面、背面にツバがないタイプ
アメリカンタイプ
デザイン性の高い前ひさしタイプ
保護帽の構成部品
保護帽は、下記の部品によって構成されています。これらの部品の一部でも性能が低下すれば、危険防止または軽減することができなくなります。

帽体
頭部を覆い保護する殻部。
衝撃吸収ライナー
帽体に衝撃が加わった際に頭部に伝わる衝撃を緩和するための部品です。タイプによってはないものもあります。
ヘッドバンド
頭周に合わせてサイズ調節し、帽体と頭部を固定します。
ハンモック
保護帽を頭部に保持するための部品です。帽体と頭部との問に十分な空間を作り、衝撃吸収に重要な役目を持ちます。
あごひも(あごひも、耳ひも)
保護帽と頭部全体を固定し脱落を防止します。
保護帽の使用区分
保護帽は使用区分によって、構造・機能が異なります。作業内容にあった適切な保護帽をお選びください。
使用区分(種類) | 構造 | 機能 |
---|---|---|
飛来・落下物用 | 帽体、着装体およびあごひもをもつもの | 飛来物または落下物による危険を防止または軽減するためのもの |
墜落時保護用 | 帽体、着装体、衝撃吸収ライナーおよびあごひもをもつもの | 墜落による危険を防止または軽減するためのもの |
飛来・落下物・墜落時保護用 | 帽体、着装体、衝撃吸収ライナーおよびあごひもをもつもの | 飛来物または落下物による危険および墜落による危険を防止または軽減するためのもの |
飛来・落下物用・電気用※ | 帽体、着装体およびあごひもをもつもので、帽体が充電部にふれた場合に感電から頭部を保護できるもの | 飛来物または落下物による危険を防止または軽減し、頭部感電による危険を防止するためのもの |
飛来・落下物用・墜落時保護用・電気用※ | 帽体、着装体、衝撃吸収ライナーおよびあごひもをもつもので、帽体が充電部にふれた場合に感電から頭部を保護できるもの | 飛来物または落下物による危険および墜落による危険を防止または軽減し、頭部感電による危険を防止するためのもの |
保護帽の材質比較表
帽体の材質によって特性が異なります。適切な材質の保護帽を選択してください。
◎特に優れている ○優れている △やや劣る ×劣る
帽体の材質/性質 | 耐燃・耐熱性 | 耐候性 | 耐電性 | 耐有機溶剤性 | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|---|
熱硬化性 | FRP製 ポリエステル樹脂をガラス繊維で強化したもの |
◎ | ◎ | × リベット穴 より通電 するため |
○ | 耐候性、耐熱性は特に優れるが耐電用としては使えない |
熱可塑性 | ABS製 アクリロニトリルブタジエン・スチレン |
△ | △ | ◎ | × |
耐電用には優れるが高熱環境での使用は不向き |
PC製 ポリカーボネート |
○ | ○ | ◎ | × |
耐候性はABSより優れている | |
PE製ポリエチレン | △ | ○ | ◎ | ◎ | 有機系の薬品を使用する作業に最適 |
保護帽の交換の目安
使用期間の長くなった保護帽は、安全のため、異常が認められなくても交換をおすすめします。
材質 | 交換の目安 |
---|---|
FRP製 (熱硬化性樹脂) | 使用期間5年以内 |
ABS、PC、PE製(熱可塑性樹脂) | 使用期間3年以内 |
着装体 | 使用期間1年以内 |
ココミテvol.2より転載