タッピングねじの種類と使用方法
ねじ自身でねじ立てができるねじです。タップやナットを使用せず、下穴だけで締結できます。

特長
- ねじの先端が尖っているので、通常金属板(主に鉄板)に使用します。下穴が必要で、力を加えてねじ込むことができます。(下穴はねじ径の7割で、板厚により変わります)
- 材質は通常鉄またはステンレスです。
- 締め付け時の使用工具は電動ドライバーが適しています。
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ナベ頭タッピングねじ
タッピングねじの代表格です。 -
皿頭タッピングねじ
皿状の頭部を完全に埋め込みます。埋め込み部の下穴加工が必要となります。 -
トラス頭タッピングねじ
頭部のかさが広いので、強い締め付けが必要な作業に最適です。
注意事項タッピングは下穴が必要です。下穴要らずのドリルねじとは違うので注意してください。
タッピングねじ使用方法
- ねじを止める場所にポンチでくぼみをつけます。こうすると、次に行うドリルの穴あけ作業がスムーズに運びます。
- ポンチでつけたくぼみにドリルを当て、ねじの直径より少し小さめの下穴をあけます。
- 皿頭タッピングねじの場合、ねじの頭と同径のドリルを使ってねじ頭部を埋め込む穴を掘ります。これをサラ座グリといい、ねじの頭が飛び出さないようにするのがポイントです。
- ねじをしっかり締め付けます。
- タッピング1種(Aタイプ)
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[形状]
タッピンではピッチが最も粗い。先端部まで尖り、先端までねじ山が立っています。
[相手材]
主に薄鋼板、ハードボード、木材、石綿、一般に薄鋼板は1.2mm以下に適しています。
- タッピング4種(ABタイプ)
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[形状]
1種タッピンのように先端が尖っていて、ピッチは2種タッピンと同じピッチ。市場にあまり出回っていないです。
[相手材]
主に薄鋼板および厚板(5mm以下)、非金属、樹脂、硬化ゴムに適しています。
- タッピング2種(B-0)
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[形状]
先端2~2.5山がテーパーになっており、ピッチは1種タッピンより小さいです。
[相手材]
主に薄鋼板および厚板(5mm以下)、非金属、樹脂、硬化ゴムに適しています。
- タッピング2種カット付(B-1)
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[形状]
先端2~2.5山がテーパーになっており、2種タッピンの先端を1/4カットしてあり、カット部は刃の役割をして相手材を、削っていきます。ピッチは1種タッピンより小さいです。
[相手材]
主に薄鋼板および厚板(5mm以下)、樹脂、硬化ゴムに適しています。
- タッピング3種(C-0)
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[形状]
先端2~2.5山がテーパーになっており、小ねじと同じピッチです。
[相手材]
主に構造用鋼、鋳物、非鉄鋳物に適しています。2種タッピンより厚板に対応できます。
- タッピング3種カット付(C-1)
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[形状]
先端2~2.5山がテーパーになっており、3種タッピンの先端を1/4カットしてあり、カット部は刃の役割をして相手材を、削っていきます。
[相手材]
主に構造用鋼、鋳物、非鉄鋳物に適しています。

- ねじ径を確認してください。
- 首下の長さ(mm)を確認してください。
- 材質を確認してください。
ココミテvol.2より転載