回転式粘度計の特長と用途
液体の流れやすさ、流れにくさ(粘度)を測定するための機械です。

特長
- 任意の速度でスピンドルを回転させ、サンプルの流動抵抗が本体内部の検知部におよぼす応力を粘度値として表示します。
- 製造の工程において、粘度を管理することは非常に重要です。
用途

容器への注入性の評価・塗料、インクなどの塗工性評価・クリームの使用感、飲料などの飲みやすさ・ディップコート時の塗膜厚の予測・チューブからの押し出しやすさ・ポンプの能力評価などに使用。
- 主な回転式粘度計の種類(左図)
- 単一円筒型(B型)
- 共軸二重円筒型
- コーンプレート型(E型)
その他の粘度計

★:ここに試料を吸い上げて上の標線から下の標線まで液体が落下する時間を計測します。
(A)細管式粘度計
細管に測定する試料を流し、液体が流れる時間(流量)と細管の両端の圧力差から粘度を測定します。最も古典的な粘度計で、低粘度流体の粘度測定に使用します。
(B)落球式粘度計
静止流体中での球の落下時間(速度)から粘度を測定します。低〜中粘度の流体の粘度測定に適しています。
粘度別サンプル例
サンプル例 | |
---|---|
低粘度 | 接着剤(溶剤系)、生物学的流体、化学品、化粧品、乳製品、インク、各種ジュース、ラテックス、油類、ペイントおよび塗布剤、薬品、ポリマー溶液、ゴム溶液、溶剤 |
中粘度 | 接着剤(ホットメルト)、セラミックスラリー、クリーム、乳製品、樹脂、インク(スクリーン印刷)、有機系ゾル、ペイント、紙コーティング液、紙パルプ、塑性ゾル、表面コーティング剤、歯ミガキ用ペースト、ワニス |
高粘度 | アスファルト、コーキングコンパウンド、チョコレート、エポキシ、ゲル、インク(ボールペン、オフセット、リトグラフ)、糖蜜、ペースト類、ピーナッツバター、パテ、屋根用シーラント、シートモールディングコンパウンド、タール |
注意事項
多くの回転式粘度計は、測定したい粘度によって、同じ機種でも型式が変わる場合があります。粘度は回転数(せん断速度)によって粘度が変わる場合が多く、装置の回転数(せん断速度)によっては、測定範囲内に入っている粘度であったとしても、測定できない場合があります。購入する前に実際のサンプルを測定し、測定可能かどうかを確認することをお勧めします。
多くの回転式粘度計は、測定したい粘度によって、同じ機種でも型式が変わる場合があります。粘度は回転数(せん断速度)によって粘度が変わる場合が多く、装置の回転数(せん断速度)によっては、測定範囲内に入っている粘度であったとしても、測定できない場合があります。購入する前に実際のサンプルを測定し、測定可能かどうかを確認することをお勧めします。
- 測定する粘度の範囲を確認してください。(低粘度・中粘度・高粘度)
- 測定したい回転数(せん断速度)を確認してください。
- 測定したいサンプル量(1回分)を確認してください。
- 測定したい温度を確認して下さい。
- 測定したいサンプルに大きな粒子が入っているかどうか確認ください。
ココミテvol.2より転載