センタードリルのタイプと特長
センター穴を加工するのに用いるドリルです。

特長
ドリル自身の溝長が短いため、剛性があります。また他のショートタイプのドリルと比べ、刃形状が位置ずれしにくい構造になっているので、センタードリルは本来センター穴をあけるためのものですが、ドリルで穴あけ加工をする際に位置がずれないようにするための、位置決めのために使われることもあります。
センタードリルのタイプ
グレーの箇所:センター穴加工後の断面 白の箇所:レースセンター
- A型60°
- 標準タイプ/最も多く使われています。
- A型75°
- 一部のセンター穴に使用されています。
- A型90°
- 一部のセンター穴のほか、面取りをかねた位置決めに使用されています。
- B型60°
- センター穴を保護するタイプです。
- C型60
- センター穴を保護するタイプです。
- R型60°
- センターとのあたりが線接触となる小物の精密加工に多く使われています。
センター穴とは
各種機械加工で円筒物を加工する際、レースセンターをあてがう穴のことを、センター穴と呼びます。このセンター穴は、全ての加工の基準となり、高精度な加工には必要不可欠となっています。このような加工は「センター作業」と呼ばれ古くから使われています。「センター作業」の他に加工物の外周部を保持した加工方法があり、これを「チャッキング加工」と呼び、生産性の良さから増えている加工方法の一つです。

- 刃先径(小径)を確認してください。
- センター穴角を確認してください。
- タイプを確認してください。
- 被削材を確認してください。
- 工具材質およびコーティングの有無を選択してください。
ココミテvol.2より転載